親の愛情不足(愛情の貯金)で育った人は必然的に自己評価が低くなる
私は職業柄、親からの愛情が欠乏している方とたくさんのご縁があります。
反対に「親から愛情をたっぷりもらった」と思われている方とは、カウンセリングの現場ではそれほどお会いしないですね。
これがどういった意味があるのか???
私の職業は心の問題を根本解決することを目的とした心のオペを使う心理カウンセラーです。
ということは、親からの愛情が不足している人ほど大きな悩みを抱える可能性が高くなっているという事実です。
ではなぜ我々人間の心が愛情不足に陥ってしまっていると人生がうまくいかなくなってしまう元凶なのか?
ここでお話していくのは、基本的に親からの愛情が不足しているという前提で進めて行きます。
愛情って何だ?
皆さんは「愛情」と聞いてどんなものだと感じていらっしゃいますか?
愛情の意味を調べてみると以下のことが書いてありました。
愛情とは・・・深く愛し、いつくしむ(かわいがり大切にする、いとおしむ)心。相手にそそぐ愛の気持など。
この愛情の意味を知ったとしても現実に存在しているわけではないので、ちょっとわかりにくいですよね。
深く愛するって?
いつくしむ心って?
相手にそそぐ愛の気持ちって?
科学的に証明されているわけでもありませんし・・・。
でも何となく感覚的にわかっているような感じかもしれませんね。
私的に一番わかりやすく表現するとこうなります。
「損得勘定を抜きにして大切に想える人」
損得勘定とは・・・損か得かを天秤にかけることで、計算し考えに入れるという意味。
違う言い方をすると何も利害関係もない無条件の愛情って奴ですね。
どうですか?
損得をまったく無しに大切に想える人って、あなたは誰を想像していますか?
もっとわかりやすくするために例を出してお話を進めて行きますね。
ビジネスの世界では、ズバリ言うと自分に得があるから大切に想っている人って居ますよね。
しかし、その得がまったく存在しなかったとしたら、その人のことを本当に大切に想えるのか・・・?
よくこんなお話を聞いたことありません?
名声があり、お金があるときに人が集まって来るけど・・・その名声とお金がなくなった途端に人が去っていった・・・。
このようなセリフは一度は有名になった人たちから、耳にすることがあるかもしれませんね。
まさにこれは損得勘定の何物でもない!
自分に得があると感じたときには、その人に近寄っていく・・・。
しかし、名声とお金が無くなり次第、去っていく・・・。
何とも寂しいお話になってしまいましたね。
ネガティブな言い方をすると
人は人を利用しながら生きている
ポジティブな言い方をすると
人は支え合いながら生きている
ちょっと話が飛んでしまいましたね。
まとめると
愛情とは損得勘定など何もない状態で一人の人間を大切に想うことができる気持ちってことじゃないですかね。
母親が我が子に対して、何も条件を付けずにあるがままを受け止めて大切に思える想いとイメージされた方がわかりやすいかもしれません。
2つの愛情
実は愛情って2種類あると私は考えています。
特に母親がこの2つの愛情を確実に我が子に満たしてあげることが我々人間の心にとって最重要ポイントになってきます。
私が機能不全家族で育ってしまったアダルトチルドレンの方のカウンセリング・セラピーをさせてもらって特に感じることがあります。
アダルトチルドレンのことをご存じない方は以下の記事を参考にされるといいでしょう。
一つ目の愛情は意外と満たされていることが多いのに二つ目の愛情がまったく満たされていない現実です。
卵からヒヨコになっていく過程で卵白と卵黄がありますよね。
もし卵白と卵黄のどちらかが、なかったとしたらヒヨコになることはできますか?
それと同じように2つの愛情が満たされ合いバランスが取れるからこそ健全な心が育っていくと私は考えています。
ですから、どちらかが偏っても良くないということですね。
アダルトチルドレンの方の場合は、2つの愛情の中でも特に二つ目の愛情が非常に不足していることがすごく多いです。
親から得られなかった二つ目の愛情が不足しているために人生を棒に振ってしまう程になってしまう可能性がかなり高くなってしまうのも事実です。
私はカウンセリング・セラピーを通してそういった苦しんでいる方たちをたくさん見てきまし、傷ついた奥深い心と真剣に向き合ってきました。
この二つの愛情の重要性については、今のところカウンセラー養成講座の中で詳しくお伝えしています。
受講生の中には、この二つ目の愛情のお話を聞いて感動し、頑固な実の父親に伝えたところこんなことを言っていたと報告を受けました。
父親「何で誰もこんな重要なことを教えてくれなかったんだ」
といって周りにお伝えしているそうです。
また我々人間が健全な心を作っていくために絶対的に必要になってきますので、只今(令和元年10月)本の出版も検討中です。
自費出版と違い商業出版は、かなりハードルが高いですけどね(笑)
ですから、今のところ企業秘密となっており、詳しいことをお話できないのが残念ですがご了承いただけるとありがたいです。
愛情最強伝説とは
今まで愛情についてお伝えしてきましたが、やっぱり愛情って何だかよく分からないと思いませんか?
だって、物みたいに目の前に存在しているわけでもなく科学的に証明できるものではありませんからね。
愛情というものを物体化したり、数値化することは不可能ですからね。
しかし
そんな愛情が我々人間の心を健全にするためには、もしかしたら一番重要なのかもしれません。
特に母親の愛情は最重要ポイントだと私は実感しています。
その意味をお伝えしていきますね。
母親の愛情は最強
私たち人間の体の栄養は食べ物から取りますよね。
水と食べ物を1か月も摂取しなかったら、私たちの体は栄養不足になり臓器の機能が低下して死を迎えます。
では心はどうでしょうか?
体は存在していますが、心は存在している物ではないので、実物を見ることができませんけどね。
しかし、心の栄養が足りていないと様々な心の問題を引き起こしやすくなるのも事実です。
反対に心に栄養が満ち溢れていると幸せに人生を過ごせる可能性が非常に高くなります。
このことは愛されなかった子と愛された子のところで詳しくお伝えしていきます。
心に高品質な栄養を一番与えてくれるのが母親です。
これは皆さんもわかっていると思いますけどね。
心の栄養=母親の愛情
もちろん父親の愛情も素晴らしいですが、母性が強い母親には勝てない理由があると私は推測しています。
今ここでお話しているのは、現在の大人のあなたではなく、幼少期(幼児~小学校低学年)の頃ということでまずはご理解いただけるとありがたいです。
この意味は読み進めて行くとわかってくるかと思います。
愛情貯金
愛情貯金のお話をしますね。
愛情貯金は、子どものときが一番貯められる
しかし
子どものときにしか貯められない
そして
子ども一人の力では決して愛情貯金をためることができない
そうです。
愛情貯金を貯めるためには、親が最大のキーポイントになってきます。
そしてこの貯金は素晴らしいです。
それは・・・
子どもの頃に溜められた愛情貯金は大人になっても減ることがない
この愛情貯金の利息は非常に高いです。
まるでバブルのときのように・・・(笑)
いや!もっと高いです!
ですから、使っても使っても使いきれないくらいなんですね。
それどころか無限大に心の中で存在している可能性もあります。
しかし
愛情貯金よりも愛情借金状態に心が陥ってしまうと・・・
いくら愛情の貯金を貯めようとしてもなかなか愛情の貯金をすることが困難になってしまい、それどころか愛情借金状態になってしまい首が回らなくなってしまいます。
それってまるで底なし沼の中で、もがけばもがくほど、どんどん深みにはまってしまい抜け出せないようなイメージを想像してしまう方も多いかもしれませんね。
恐ろしいのが一度、愛情借金状態になってしまうと自分一人の力では、愛情貯金を貯めることは非常に困難だということを私は様々な心の問題を抱えた方のカウンセリングをさせていただき実感しています。
だからこそ幼少期にどれだけ親からの愛情を得ることができたかが、大人になってからの幸せ度に大きな影響を与えてきます。
また年齢を重ねるにつれて愛情貯金は貯まりにくくなってくる心の傾向があると私は考えています。
これを聞いて愛情借金状態の方が愛情貯金を貯めることができないと落胆するかもしれませんが、心のオペをすれば貯金は増えてきます。
その心のオペについては以下の記事を参考にされると安心できるかもしれませんね。
愛された子と愛されなかった子の人生の違い
ここで述べていくのは、私が実際にカウンセリングやセラピーをたくさんの方にさせていただいた経験からくる知識を元にしてお話を進めて行きます。
親に愛されるとどういった価値観を持って人生を歩めるのか?
一言でズバリ!!!
愛された子と愛されなかった子では天と地ほどの差がある
ではそれが一体どういったことなのかを述べていきます。
愛されなかった子
愛情貯金のところでもお話させていただきましたが、愛情不足で育ってしまった人は常に愛情の借金をしている状態なのでその返済をしようとして、毎日が必死です。
ときにはその満たされなかった愛情を他人から求め過ぎる傾向が猛烈に強い場合が多々あります。
その傾向が表面化している方もおられるし、心の底にしまい込んでいる方もおられます。
どちらにしてもそうなってしまっていると人間関係にストレスを感じることが通常よりも多くなってしまいます。
それに常に不安感を抱えていることが多いので何事にも自分自身に自信を持つことができなくなってしまい自己評価が低くなります。
そうなってくると恋愛、結婚生活、子育て、スポーツ、仕事などで自分を押し出すことができずに持っている能力を十分発揮できなくなる傾向が強くなってきます。
あるいは感情的になり過ぎてしまい自己破滅的な状況になることもあります。
するとまた自己評価が急降下する・・・。
親に愛されなかった→自己評価が低い→能力を発揮できない→自信喪失
このようなサイクルから抜け出せなくなってしまいます。
その結果、様々な大きな悩みに発展しやすい傾向があります。
これって、最悪ですよね。
以前の私みたいです。
愛されなかった方の特徴としてさらに詳細を知りたい方は、先ほどご紹介させていただいたアダルトチルドレンと機能不全家族の関連記事がお役に立てるかもしれません。
また愛されなかった子は、必然的に自己否定感が強くなってしまい、自己肯定感を高めようと頑張ってもなかなか高めることが難しくなってしまう傾向があります。そんな方に以下の記事もお役に立てるかもしれません。
愛された子
愛された子は愛されない子の正反対の心の状態になる傾向が強くなります。
愛情貯金がたくさんあるので他人から愛情を得ようとするより、自分の愛情を他人に与えることができます。
他人に愛情を分けても無くなることがありませんので、いくらでも分け与えることが可能です。
これは私利私欲の愛情というより、人を大切にしたいという思いやりの愛情に近いかもしれません。
ですから、変な損得勘定が発生しないからこそ自然と人間関係が上手くいく可能性も高くなってきますよね。
一方で愛されなかった子は、愛情が欲しいという私利私欲があるからこそ人間関係が上手くいかない傾向があるのかもしれませんね。
愛情貯金があると恋愛、結婚生活、子育て、スポーツ、仕事などで自分を押し出すことができますので能力を十分発揮できる傾向が強くなってきます。
なぜかというと
「自分は人から愛される存在だ」
と無意識のうちにこの思い込みがインストールされているからです。
もちろん人から酷いいじめを受けられてトラウマになってしまっている方はそう思うのは難しいと察します。
愛された子は基本的に以下のようなサイクルになると予想されます。
親に愛された→自己評価が高い→能力を発揮できる→自信を持てる
どうですか?
愛されなかった方と違い自分自身の能力を最大限に発揮しやすくなる人生になっていく可能性が極めて高くなっていく特徴があると考えられます。
だから団体スポーツなどでもチームメイトにそれほど気をつかい過ぎずに自分のプレーに専念できると思いません???
反対に愛されなった子は、チームメイトに気を使いすぎて自分のプレーに遠慮が出てきてしまうことが多くなってしまいます。
もちろん気質的な性格が影響していることもありますけどね。
なぜこれほど違いが出てくるのか?
親からの愛情が欠乏している人とたっぷり愛情を得られた人の違いを一言で表現するとこうなります。
愛情=安心感=自信を持ちやすい
愛情不足=不安感=自信を持ちにくい
潜在意識の中にこの想いがどっしりと座っている。
想像してみればわかると思いますが、自分に自信を持っている人と持っていない人では・・・。
どちらが能力を発揮しやすいか?
どちらが自分を押し出せるか?
どちらが自分らしく生きているか?
もちろん自信あり過ぎや自信過剰な場合は別ですよ(笑)
これはただの自己中になってしまう可能性が高いですからね。
最後にまとめると親からの愛情をたっぷり得られた人と得られなかった人では、先ほどもお伝えしましたが・・・
天と地とも差が出てくる
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、私は自らが経験してきたことなので、マジでそう感じています。
親に愛されなかった、大切にしてもらえなかったと改めて実感された方は以下の2つのページを参考にすることもできます。