心理的抵抗(心のブレーキ)は90%解除可能なワケ

2025年5月19日STM(Summary therapy method)カウンセリング

【心理的抵抗を解除しよう!】

心の壁のイメージ写真

 

私は今までカウンセリングセラピーの実際の現場で数えきれないほどの心理的抵抗と直面してきました。

特に根深いトラウマが存在する場合は、通常のセラピーより時間がかかったり、正直解除できない方も稀におられました。

そういった方たちと真剣勝負をさせてもらいあるときから、これは無意識のうちに抵抗していると認識しました。

それ以降、私は一般的に言われているメンタルブロックと心理的抵抗を分けることにしました。

それにカウンセリングを行っている期間で効果が停滞してしまうときは、かなりの確率でこの心理的抵抗がある場合が多いです。

ですから、この抵抗を解除しない限り、停滞状態が続いてしまいカウンセラーにもクライアントさんにも負担がかかってしまいます。

しかし、この心理的抵抗を解除することができれば、加速的に改善へと進んでいくことも事実です。

またこの抵抗が解除できれば、自分の隠れていた能力に気づき人生の幅が広がっていき今までとは見る世界が変わってくるかもしれませんよ。

 

心理的抵抗とメンタルブロックの違い

この記事を読まれている方の中には、メンタルブロックや心理的抵抗がどういったものなのかをまだご存じない方も多いと思いますのでご説明させていただきます。

メンタルブロックはコーチング領域で

能力を妨げている否定的な思い込み

人間が何か行動等を起こす場合に、出来ない、ダメだ、無理だと否定的に考えてしまう思い込みによる意識の壁、あるいは抑止・制止する思考のこと。

メンタルブロック-コトバンクより

 

 

心理的抵抗とは

心理的抵抗

 

私が提唱する心理的抵抗はカウンセリング領域で

心理セラピーの妨げになっている間違った思い込み

こちらは心理的抵抗という表現の方が私はしっくりきましたのでそう名付けさせていただきました。

 

このように心理的抵抗とはあるトラウマ的出来事が関連して本人が無意識のうちに心に頑丈なカギをかけてしまう現象です。

ほとんどの場合、自分自身がカギをかけたことに気づいておらず、またどの部分にカギをかけてしまったのかを認識できていないことが多い。

この抵抗状態はカウンセリングセラピーの実際の現場で心の問題を根本解決するときによく表れる現象です。

この抵抗があるのか?ないのか?

弱いのか?強いのか?

一つなのか?複数あるのか?

これによって通っていただく回数も変わってきます。

もちろん複数の場合は数回かかってしまいます。

しかし、弱い場合は1時間もかかりませんし、強くても1~2回分あれば抵抗は解除することも可能です。

先ほど私はこの心理的抵抗のことを以下のように述べました。

心理セラピーの妨げになっている間違った思い込み

これがどうったことなのかを例を上げて解説していきます。

30代女性の画家さんの話をさせていただきます。

以下は彼女が体験談で語ってくれたことです。

「父親の酒乱の影響で幼い頃から機能不全な家族で育ちました。その影響で落ち込みやすく、自己肯定が心の奥底ではできず、登校拒否やうつ病が原因の精神病棟への入院10代で体験しました。」

カウンセリングを本人が受けに来られた時、まず解決したい悩みは漠然とした不安と悲しみでした。

何も起こっていないのに突然不安になり悲しくなって、わけもわからずに落ち込んでしまう・・・。

カウンセリングを進めて行くと彼女の心の黒幕が表れました。

それが心理的抵抗です。

結論から言うと彼女は父親から受けた虐待の悲しみを感じることへの抵抗が強かったです。

おそらく彼女の心の中では以下の思い込みがあったと考えられます。

悲しみを感じてしまうと自分のメンタルが維持できなくなり大変なことになる

どうですか?

この強い思い込みがあったら、悲しみをしっかりと解放することができるでしょうか?

ですから、この間違った思い込み(心理的抵抗)を解除しない限り、彼女は漠然とした悲しみと父親への憎しみを改善することは非常に難しいでしょう。

しかし、この心理的抵抗を解除することができれば、改善に向けてどんどん加速していきます。

これが私が提唱する心理的抵抗というものです。

 

以下に心理的抵抗があったこの女性の体験談と心理的抵抗を解除する心理テクニックもリンクしておきます。

 

心理的抵抗が生まれる原因

メンタルブロックと心理的抵抗がかかってしまう原因

 

心理的抵抗は、どのように作られてしまうのか?

私の中でこういった抵抗を作り上げてしまう一番の理由は、トラウマだと考えています。

もちろんちょっとしたトラウマもあるし、複雑なトラウマもあります。

結局、我々人間の心というのは過去の記憶データを元にしてそれぞれの価値観が形成されていきます。

価値観が形成されていくときは、性格的気質も影響を与えます。

外向的な気質と内向的な気質とかですね。

しかし、性格が外向的であろうと内向的であろうとトラウマはできるときはできます。

 

本当にトラウマが影響しているのか

心理的抵抗の本当の原因は何なのか?

そのことについて語っていきます。

その前にちょっと質問させていただきます。

苦手意識って、どのように作られると思うか考えてみましょう。

オギャー!

と生まれときに「これは得意でこれは苦手だ」という価値観を持っていると考えられますか?

まだ赤ちゃんですから、記憶がありませんのでそういった価値観や思い込みはないと言ってもいいのではないでしょうか・・・。

こんなことを言うとスピリチュアルな世界に詳しい人に怒られそうですけどね(笑)

「それは違う!前世の記憶があるはずだ」ってね。

まーこの分野のお話はスピリチュアルな専門家に任せて、現実のお話に戻しましょう。

もうお分かりだと思いますが、結論から言うと心理的抵抗は多かれ少なかれトラウマが絡んでいるという事実です。

もちろんトラウマだけが100%の原因とは言えませんけどね。

では先ほど例に出てきた画家の方を参考にしてお話を進めて行きたいと思います。

 

 

心理的抵抗を解除した30代女性

心理的抵抗があった30代女性の事例

 

この彼女がカウンセリングの体験談でこのようなことを言っています。

「過去2回で効果がそんなに分からない」

もちろん個人差がありますので一概には言えませんがカウンセリング2回目終了後、私はこの彼女には何かの心理的抵抗があるのではないかと推測しました。

通常であればある程度改善しているはずなのにおかしいな~と考えていました。

案の定、心理的抵抗がありその根本になっている抵抗がどれなのかを見つけることができました。

先ほどもお伝えしましたが、この彼女の場合特に「深い悲しみ」を感じ切ることへの抵抗がものすごく強かったです。

しかし、この彼女は「改善するのであれば何でもする」という覚悟が決まっていたので1回でほとんど心理的抵抗を解除することに成功しました。

もちろん抵抗を解除してからは、加速的に改善へと向かっていきましたよ。

この彼女の場合、幼少期の根深いトラウマが存在していました。

父親が酒乱ということで家族に強烈な恐怖心と不安感を植え付けてしまったことが原因で、それが彼女の心の中で大きなトラウマへと育ってしまったということです。

さらに深い悲しみを悲しむことへの抵抗が幼き日から無意識のうちに強くなってしまい、その結果大人になってからもそのトラウマが苦痛を与えていたということですね。

先ほどもお伝えしたことです。

悲しみを感じてしまうと自分のメンタルが維持できなくなり大変なことになる

このような間違った思い込みの原因は子供の頃のトラウマにあった

もちろんすべての方がこの彼女と同じような成育歴だとしても心理的抵抗があるわけではありません。

このように心理的抵抗とはカウンセリング・セラピーを妨げてしまう心理状態と私は考えています。

 

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記事の担当者

この記事は代表の杉田義晴が長年のカウンセリング・セラピー経験と実績を元にして書いています。
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