社交不安障害(対人恐怖症)カウンセリングの実例 舞台役者さん
【社交不安障害(対人恐怖症)克服ファイル2】
今回克服された方は、舞台役者さんの20代女性です。
社交不安障害(対人恐怖症)ファイルシリーズでは、クライアントさんの体験談とは違った様々な角度から、カウンセラーが実体験を通して色々とお伝えしていきます。
クライアントさんの体験談とはまた違った刺激があると思います。
ですから、克服していくための大きなヒントをつかむことができるかもしれません。
クライアントさんの生の体験談には良いところがあり、このファイルには異なった良いところがあります。
メンタル心理エキスパートでは、このお悩みにおける様々な実例が豊富にありますのでご自分に合った解決法が見つかるかもしれませんよ。
※社交不安障害(対人恐怖症)ファイルシリーズは体験談を書いてくれた方の実例ですので許可は得ています。
社交不安障害(対人恐怖症)の悩みと症状
この女性は以下の悩みを持たれてご相談に来てくれました。
・人が怖い
・人に嫌われるのが怖い
・人に言いたいことがあっても言えないことが多い
・自分のことを周りがどう思っているかとても気になる
・本当は怒っていても感情を抑えてしまう
・自分に自信がない
・生きている実感があまりない
これを見ると対人恐怖症の典型的な症状といえるかもしれませんね。
社交不安障害(対人恐怖症)の90%以上の方は
「人に言いたいことがあっても言えないことが多い」
「自分のことを周りがどう思っているかとても気になる」
「自分に自信がない」
特にこの3つで悩まれていることが非常に多いと感じています。
また上記の症状の中で「生きている実感がない」と書いてあります。
それを掘り下げていくと以下の方程式が出来上がります。
生きている実感がない=自分の感情や気持ちがよくわからない
このことが彼女が言っていた「本当は怒っていても感情を抑えてしまう」ということにつながっていきます。
ということは、自分の感情や気持ちがわからないのですから、これって一流の役者さんになっていくためには非常にハンデだと思いませんか?
だって、演技は身振り手振りの他にそこに感情や気持ちが加わって初めて、見ているお客さんの心に伝わっていくのだと感じるからです。
もちろん私は舞台役者さんの世界がどんな世界なのかは私は知りませんが・・・。
そして彼女は他社のカウンセリングルームで月に1~2回のペースでインナーチャイルドセラピーを10ヶ月受けられていたそうです。
残念ながら効果をそれほど感じられなかったみたいですね。
しかし、他社で効果を感じられなかったその謎がカウンセリングを進めてにつれて明らかになっていきました。
この役者さんの根本的原因
この女性が社交不安障害(対人恐怖症)になってしまった根本的な原因は幼少期の親子関係にありました。
母親は短気で劣等感の塊のような人で、その劣等感を子どもに不平不満としてぶつけてくるような人でした。
父親は人の話に耳を傾けない方で世の中全体を見下す頑固オヤジです。
母親のカウンセラーを彼女が受け持ち、父親は彼女の意見や想いを頭から否定する・・・。
そんな環境で育てられた彼女は幼い頃から両親の顔色を伺いながら生きてきたそうです。
その結果彼女の潜在意識が学習してしまったことは
自分の想いや感情は否定される
だから・・・
表現してはいけない
と強烈に思い込んでしまった可能性があります。
反対の見方をするとこんなことも考えられますね。
人に合せなければ生きていけない
どうですか?
こういった視点から見ると先ほど彼女が上げた悩みや症状と深くつながっていると思いませんか?
▼社交不安障害(対人恐怖症)になってしまった根本的な原因 父親には話をまともに聞いてもらえない、母親は娘を専属のカウンセラーに仕立てる。こんな環境ではまったく自分のわがままは許されません。その結果、普段から良い子を演じすぎてしまう行動パターンが習慣になり、ありのままの感情や気持ちを表現することが無意識のうちに怖くなってしまい、生きている実感すら持てなくなってしまった。 |
カウンセラーがこの役者さんに行ったアプローチ
対人恐怖症でお悩みの方で子どもの頃の親子関係が原因と推測できる場合は、インナーチャイルドセラピーが効果的だというセオリーを私は持っています。
しかし、インナーチャイルドを癒そうと思ったときに大人の自分が子どもの頃の自分に対して、嫌っていたり、強い抵抗があると上手くいきません。
この彼女は幼少期の親子関係の影響でありのままの感情を表現することに抵抗があったので、インナーチャイルドセラピーで、その抵抗を解除しながら進めていきました。
彼女の場合、自分が嫌いという想いがあったが、それほど強い抵抗ではなかったのでインナーチャイルドセラピーだけでも抵抗が外れて見事にうまくいきました。
特に「誰かに認めてほしい」「誰かに褒めてほしい」という想いの強烈さに気づき、又それを両親に求めていたことにも気づきました。
またそういったあるがままの自分の想いをしっかりと受け入れることができたことも素晴らしい結果につながってきたと感じています。
そしてそのポイントとなるインナーチャイルドを癒すことができました。
ちなみにインナーチャイルドセラピーを行っている最中にあまりにも強い心理的な抵抗があった場合、違った心理療法に切り替えて心理的な抵抗を外しにかかるのが私の流儀です。
心理的な抵抗が強い場合、インナーチャイルドセラピーがいかに優れていようと効果が期待できないことを知っているからです。
杉田メソッド究極奥義1
杉田メソッド究極奥義1は、NLP(神経言語プログラミング)を応用して私が独自に開発した心理セラピーの技術です。
この技術を使い自分のことを周りがどう思っているか気になりすぎて、緊張し周りが見えなくなってしまうということに対して、杉田メソッド究極奥義1を行っていきました。
これを行ったことにより、インナーチャイルドをさらに受け入れることができるようになっていき、20年以上も良い子の仮面をかぶっていたが、その仮面がはがれて自分らしさを取り戻すことができるようになりました。
自分で言うのは何ですけどこの杉田メソッド究極奥義1は対人恐怖症を克服していくためになくてはならない存在です。
インナーチャイルドセラピー&杉田メソッド究極奥義1を行って改善していった事柄です。
・自然と感情を表現できるようになった
・周りの評価をそれほど気にならなくなった
・緊張せずにコミュニケーションができるようになった
・感情が豊かになり演技に磨きがかかった
・自分の想いや感情は否定されるという思い込みが解除された
・良い子の仮面がはがれて自分らしさを取り戻した
その他にネガティブな身体感覚にはサブとしてフォーカシングを使い、良い演技をしやすく継続するためにスクリーン投影法などを使って、未来に対しての良いイメージを潜在意識にインストールしていきました。
そして体験談の最後に彼女が言ってくれたことです。
「過去にセラピーを受けたり、そこからカウンセリングやヒーリングの方を紹介して頂いたりしましたが自分にはそこまで効果を感じられず、お金も舞台レッスンに投資したかったので、杉田先生の所で効果がなければどこか他に行くのはもうやめようと思っていました。」
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根本的な原因や克服していくために必要なことまで要点をまとめて書いた記事ですので参考にしてみるといいですね。