効果的な催眠療法(ヒプノセラピー)をわかりやすく解説

2024年3月18日

神奈川県小田原市で開業した2004年のときには、ヒプノセラピーという言葉よりも催眠療法という言葉のほうが圧倒的に使われていました。

また当時は、神奈川県内で催眠療法(ヒプノセラピー)を行っているカウンセラーの方も数えるほどしかおられなかったことを記憶しております。

私が心理カウンセラーになりたいと思い、カウンセリングの技法を勉強していたのですが、一つ疑問があったのです。

それはカウンセリングの技術を勉強すればするほど、果たして・・・クライアントさんの話をただ傾聴するだけで心の問題を根本解決できるのだろうか???

そんな疑問を持っているときに知ったのが、催眠療法でした。

当時の催眠療法のイメージは、催眠術と同じような認識を持たれている方が非常に多かったです。

ちなみに以下のように解釈されている方もおられました。

「マインドコントロールされそうで怖い」

「催眠にかけて悩みが即消える」

「宗教みたいと勘違いされる」

最近ではこういったことを言われることが非常に少なくなってきて、この療法の認知度もこの10年でかなり上がってきたと感じています。

 

催眠療法にどんなイメージをもっていますか?

怖い、怪しそうだ、インチキくさいと未だに思われている方もいるかもしれません。または催眠術のように暗示にかかり今抱えている心の悩みが簡単に解決していけるのかもしれない・・・と考えている方も多いのではないでしょうか・・・。

ところが、実際の催眠療法はまったく異なっていますのでそのへんをふまえながらお話させていただきます。

催眠とは簡単に言うと人間が元々持っている潜在能力や自然治癒力などをトランス状態(催眠状態)を利用しながら、能力を引き出す方法と思っていただければいいと思います。

ですから私はトランス状態は雑念がなく一つのことに集中している心の状態だと思っています。

集中力がいつもより数倍高まるわけですから、それは普通の状態よりも良いパフォーマンスがしやすくなると思いませんか?

人間は1日に6万という莫大な思考が浮かんでくるそうです。

それは理性の働きと言えるかもしれませんね。

アスリートの方が試合前や試合中に雑念がどんどん浮かんできたら競技に集中して素晴らしい結果を出すことは難しいということはあなたもご存じだと思います。

そして、現在までの間にあなたの脳にすり込まれているお悩みの原因となっているネガティブな価値観や思い込みなどが、あなたの行動パターンや習慣を作り出しています。

無意識のうちに自らが今は望んでいない人生ストーリーを創ってしまっていることもある

その望んでいない人生ストーリーを壊すために無意識の中に閉じ込められているネガティブな思考パターンを意識化していき、さらにトランス状態を利用しながら、現在では必要ないそのネガティブな思考パターンを解除して、今あなたに適したポジティブな思考パターンに変換することができます。

よくそのことをビリーフチェンジと言ったりもします。

ネガティブな思考パターン  ポジティブな思考パターン

このようにトランス状態を利用しながら、変換していきます。

その結果自己改革が可能になったり、心の問題が解決していく仕組みとご理解していただければ幸いです。

そのポジティブな思考パターンをトランス状態で行うことにより、より潜在意識に暗示が届きやすくなります。

結果、元々あなたに備わっている潜在能力を引き出すことも可能になっていくのです。

トランス状態とは、簡単にご説明すると寝ている時と起きているときの中間です。

 

催眠療法と催眠術の違い

催眠療法(ヒプノセラピー)と催眠術を同じようなものだとお考えの方もおられると察しますので、ここではその違いを簡単ではありますがご説明していきます。

では催眠術とどう違うのか?

と疑問に思われている方も多いと思いますので語っていきたいと思います。

もしかしたら、催眠療法のことをこれから話をすることのように感じていらっしゃる方も多いのかもしれませんね。

あなたの悩みに対してカウンセラーが催眠をかけトランス状態にして、そして悩みがなくなるような暗示を唱えてまるで魔法のように悩みを取り去る。

催眠をかける → 暗示を与える → すっかり悩みが消える

たとえばあなたのお子さんが不登校でお悩みだったとします。

そこでお子さんにカウンセラーがこんな暗示をかけたとします。

「あなたは明日から学校に行くのが楽しくて、楽しくてしかたありません。だから朝起きる時もワクワクしながら起きて学校に行くことができます・・・」

それでお子さんが見事にこの暗示にかかって、学校に行ってくれて、親であるあなたの心配や悩みも解決した!

がっかりするかもしれませんが・・・。

催眠療法はこういった魔法のようなものとはまったく異なります

ここの部分を深くご理解していただければ幸いです!

もしこれで悩みが解決するのであれば、私は神様になっています(笑)

本人は何もしなくてすべてカウンセラー任せで心の問題が嘘のように無くなってしまうことなどありませんのでご了承ください。

基本的に催眠暗示は、本人が望んでいない暗示は拒否又は無視して、潜在意識に暗示はまったく入りません。

それは催眠状態が深くなればなるほど我々人間の脳はそう判断するようになっているみたいです。

ということは、今現在本人が学校へ行きたくないと強く思っているときには、いくら「学校が楽しい」と催眠をかけて暗示を入れたとしても拒否されてしまいます。

ですから上記のような暗示を与えてもまったく効果がないというのが事実です。

それよりもまずは本人が学校へ行くことを拒んでいることに対して、温かく見守ってあげながらアプローチしたほうが効果的に進められます。

これは催眠術でも同じことです。

催眠療法で集中するイメージ

 

催眠術のカラクリ

ではここで簡単な催眠術のカラクリをお話します。

テレビで見かける催眠はいっけん「やらせ」のように見えたりしますよね。

ところが本当に暗示にかかっているんですよ。

催眠術師が「あなたはこれから、目を開けたときどうしても数字の7だけが思い出せません」と暗示をかけたとします。

実はこんな簡単な暗示でも催眠に深くまでかかる人は見事にかかってしまうんです。

これは術師の腕もありますが、それよりも重要なことは、いかに催眠にかかりやすい人を見分けることができるのかが最大のポイントになります。

また深いトランス状態まで入れる人は5人に1人くらいと言われています。
(私が行っている催眠療法では催眠に深く入れるか入れないかはあまり関係ありません)

いくら催眠術師の腕が超一流であったとしても、トランス状態に入らない人にいくら暗示を与えてもかからないんです。

また先程も言ったようにいかに深い催眠に入ったとしても、本人が望んでいない暗示は入りません。

テレビなどでやっている催眠法は番組を盛り上げる為には、くだらない暗示のほうが視聴者も自分もメリットがありますので、くだらない暗示でも受け入れやすくなるのです。

だからこそ催眠にかかってしまうのです。

ところが催眠術の場合、かかったとしても早ければ一歩部屋を出てしまえば暗示が解けてしまいます。

ですから、先ほどの不登校の子供さんにいくらポジティブな暗示をかけてもすぐに解けてしまうのでまったく無意味ですよね。そんなの時間とお金の無駄ですよ。

これが簡単なカラクリです。

▼催眠療法では・・・
色々と誘導暗示はありますが基本的にリラックス暗示を与えながら、ここちよい環境で心の深い部分とつながっていき、意識では思い出せないような記憶の奥にあるネガティブなものを書き換えていくインナーチャイルドセラピーをしたり、メタファー(たとえ、隠喩)暗示を潜在意識に与えたりしていき心の問題を解決していきます。

このように術と療法ではまったく目的が異なるということがご理解できたと思います。

 

こんなお悩みの方に有効

ここでご紹介するお悩みや症状は、実際に私が実績を出してきた方たちの症状やお悩みです。

この療法を使うカウンセラーの方によって、最も得意なお悩みや症状なども違ってくると推測できますので、ここに挙げる症状などを参考にされると役に立つかもしれませんね。

あくまでもここに挙げる症状や悩みは私が最も得意とする分野だとご理解していただけるとありがたいです。

●対人恐怖症
このお悩みはかなりの実績を出してきたと自負しております。その中でも言いたいことが言えなかったり、人から嫌われることを極度の恐れていたり、人の目を気にし過ぎたり、いじめの後遺症で苦しんでいたりした方たちが改善していっています。

●アダルトチルドレン
私が行うインナーチャイルドビリーフチェンジセラピーがとても有効なので、アダルトチルドレンの一つの特徴でもある長年の生きづらさから解放されます。

●性格改善や自己改革
自分のことが嫌い、自分をよく責める、自己否定感が強い、他人と比べてばかりいる、小心者、気が弱い、メンタルが弱い、こういった方たちは「心の基礎」を築いていくことにより改善していきます。また不登校のお子さんにも実績を出しています。

●その他
前世療法やアカシックレコード(宇宙図書館)などの誘導もご希望により行ってきました。また亡くなった方(子供、親、祖父祖母)との再会をトランス状態で行ったこともありますし、禁煙に成功したり、書痙(しょけい)の方がしっかりと文字を書けるようになった実績もあります。

 

心の問題を解決する

今までこの療法について色々と述べてきましたが、ここからは心の問題を解決していくための技法を4つに分けてご説明していきます。

一般的に大きく分けると4つのやり方があります。

人それぞれの価値観やお悩み、状況、症状に合わせながら、この4つの技法を使いこなしていくのが、ベストだと私は考えています。

では一つ一つ詳細に解説していきます。

 

基本的な催眠療法(ヒプノセラピー)の4つの技法

①古典催眠(医療催眠、ビジュアライゼーション)

②退行催眠と年齢退行(インナーチャイルド、前世療法)

③現代催眠(NLPで言うミルトンモデル)

④EQ催眠(心理エキスパート独自の催眠)

基本的な催眠技法

 

古典催眠(医療催眠、ビジュアライゼーション)

リラックス暗示を与えながら・・・トランス状態に深く入っていき・・悩みや心の問題に対して克服できているようなあなたが望んでいるイメージを鮮明に思い浮かべて直接潜在意識に暗示として与えていくという方法です。

それと全身の脱力暗示を与えることにより、深く催眠状態に入っていくことが可能になります。

その結果自律神経を整える効果も期待できます。

一般的に行われている催眠療法は、この技法が多く使われてると言われています。

また一流のアスリートがメンタルトレーニングをしたりするのを聞くと思いますが、それはこのビジュアライゼーションという技法に当てはまると思います。

また禁煙セラピーなども可能です。

催眠療法で禁煙が成功した方の体験談

 

退行催眠と年齢退行(インナーチャイルド、前世療法)

ある程度のトランス状態になり、現在あなたを悩ませている症状に関係ある過去のトラウマ的な出来事にアクセスして、そのトラウマ的な出来事の記憶を書き換えたり、その記憶のイメージの見え方、聞こえ方、感じ方などを変えていくものです。

そのことによりトラウマ的な出来事が現在のあなたに大きな影響を与えなくなっていきます。この方法はインナーチャイルドセラピーとも言っています。

特にインナーチャイルドセラピーは、心の問題の根本解決を望んでいる方や機能不全家族で育ってしまったアダルトチルドレンの方にとても有効です。

(関連記事-機能不全家族とアダルトチルドレン

当社独自のインナーチャイルドビリーフチェンジセラピーの詳細

また前世療法は、前世に誘導して行っていきます。

この前世療法はご依頼があったときのみに限り行います。

 

現代催眠(ミルトンモデル)

この技法は今は亡き催眠療法の神様と言われていたミルトン・エリクソンが使っていた優れた技術です。

普通の会話をしていながらでも潜在意識に暗示を与えることができる素晴らしい話法です。

普通の会話をしているうちにいつの間にか、あなたのネガティブな思い込みが解かれたり、悩みに対してとらえ方や枠組みが変わり、結果としてあなたのお悩みが解決していく優れものです。

詳しくお話しするとネタがばれてしまいますので控えさせてくださいね(笑)

またこの技法を医療催眠と組み合わせることによって心の問題を解決する大きな手助けをしてくれます。

この技法は非常に奥が深いので熟練の腕が必要になることもあります。

ですから、この技法こそが最高峰の催眠療法かもしれません。

 

EQ催眠(杉田メソッド催眠法)

EQ催眠とは私が創りだした催眠法です。

この技法はトランス状態のときにお悩みに関する効果的質問をしていき、意識では気づくことができない領域に踏み込むことができることにより、たくさんの気づきや学びを得ることができます。

その結果心の深い部分で重要なことを気づくことができ、お悩みに関するとらえ方が変換し、心の問題が解決していきます。

また私が強く提唱している「心の基礎」を築いていくためにはなくてはならない催眠法です。

 

オーダーメイドの催眠療法

メンタル心理エキスパートでは、個人それぞれ異なって持っている性格的なことを根本解決可能な退行催眠によるインナーチャイルドセラピー、そして心の問題の深層心理にある深い気づきが得られるEQ催眠法が根本解決に役に立っています。

ネガティブな思い込みやあなたを苦しめていると思われる思考パターンを崩壊していくために現代催眠をカウンセリングに取り入れていきます。

そのことにより普通の会話をしているのに自然と心が軽くなったり、大きな気づきを得られたりします。

医療催眠とミルトンモデル(エリクソン催眠)のコラボにより、あなただけのオーダーメイドCDをご希望により作成することも可能です。催眠暗示は個々によって違いますので効果を上げるためにはあなたに合った暗示を作成することがとても大切になっていきます。またこの手法は自律神経を整えることにも有効です。またこのミルトンモデルでメンタルブロックを外すことも可能です。

その他、私が稀に使う技法は、トランス状態になってもらい亡くなった方と再会して色々とお話していただくという方法もあります。受けられたほとんどの方が、亡くなった方へのわだかまりや未練、言い残したことなどがあり、心がモヤモヤしている状態でしたが、様々な気づきを得られて心が軽くなっていきました。

ヒプノセラピーで心の問題を解決イメージ写真

悩みや心の問題にはあなたを幸せに導くヒントが沢山隠れています。

ですから悩みや失敗、心の問題はそれを乗り越えることによって、色々な事に気づくことができ、あなたは人格的にも人として「心の成長」をしていくことができるのです。

私は日々のNLPカウンセリングや催眠療法を施術体験する中で、心の悩みや心の問題にはある重要なことが2つあることを発見しました。

その重要な2つの「心のカラクリ」が心の悩みや問題、そして自らの心の問題を克服いくために非常に重要なポイントになってきます。

この心のカラクリを理解し、そしてこのポイントに焦点を合わせて、催眠療法を施術することにより、セラピーの効果をかなりアップさせることが現実になりました。

また無意識のうちにあなたの心にかけている心理的抵抗を外すことができるようになっていきます。

そうすることにより、「心の基礎」ができ、結果として短期間(3回~5回)で驚くほど改善していくことも可能です。

メンタル心理エキスパートは従来の催眠療法とは違い、催眠にかかりやすいとか、かかりにくいとかはあまり関係がありません。

そして、催眠術とはまったく異なるものですので洗脳されたり、意識がなくなるようなことは一切ありませんのでご安心してセラピーを受けていただくことができます。

 

催眠療法(ヒプノセラピー)のシミレーション

よくお問い合わせで以下のことを聞かれることがあります。

「催眠療法ってどんなことをするんですか?」

ですから、そういったご質問にお答えするために「こんな感じで進んで行くんだ」とイメージできるようなシミレーション形式でお伝えしていきたいと思います。

ここでご紹介する事は、メンタル心理エキスパートで独自に行っている進め方ですので、他社と異なる部分もあると思いますのでご了承ください。

生の体験談をご覧になりたい方はこちらへ
各症状別体験談

あくまでも催眠療法がどんなふうに進んで、どんなことをして心の問題を根本解決していくのか?

そんなイメージを持たれてご覧になっていただけるといいですね。

またカウンセリングの部分を入れると長い文章になってしまいますので省かせていただきます。

 

退行催眠によるインナーチャイルドセラピー

ソファー又はリクライニングチェアーにゆったりと座っていただきながら、安心して過ごせるような催眠誘導暗示を行っていきます。(場合により催眠誘導をカットすることもあります)

今現在自分を悩ませ苦しめている心の問題の根本原因となった幼少期の出来事を見つけ出して、そこにアクセスしていきます。

アクセスができたら、その状況をイメージしてもらいながら、当社独自のEQ催眠法を使って、様々な気づきを得ていただきます。

状況をイメージするときは、鮮明でなくても大丈夫ですのでイメージが苦手な方でもOKです。

それが終わったら当時の自分と現在の自分が対面して、当時の自分を無条件で受け入れていったり、意見を聞いたりして癒していくことをしていきます。

またここでビリーフチェンジ(価値観の変換)も行っていきます。

このような重要な気づきと癒しが得られるからこそ、記憶が書き換わったり、感情が浄化したり、ビリーフチェンジすることが可能になります。

そして、最後に1、2、3、4,5,6,7,8,9,10と数えていき覚醒していく流れになります。

▼重要なポイント
当時の自分(インナーチャイルド)のことを現在の自分が「見たくない、触れたくない、話したくない」と拒否している場合、心理的抵抗がありますのでこのセラピーは困難になります。その状況を打破するためにこの抵抗を解除していく作業が必要になってきます。

このセラピーは心の問題を根本解決していくのにとても最適です。

 

最高峰のエリクソン催眠

おそらくこのやり方を日本で完璧にマスターしているカウンセラーは存在しないのではないかと思わせるくらい高度な技術になります。

私も精度を高めるために日々研究し続けています。

ソファー又はリクライニングチェアーにゆったりと座っていただきながら、顕在意識では抵抗しずらい受容的な暗示を使いながら、全身の体の力が抜けていく暗示も含めて15分~20分くらい誘導していきます。

ちなみに誘導されているときは、非常に心地よく気持ちいいです。

この後に相談者さんの悩み状況に合ったメタファー(比喩、たとえ)を語りかけていきます。

このメタファーの語りかけこそがすごくすごく重要になってきます。

メタファーを語りかけることにより、顕在意識のブロックをすり抜けて潜在意識に暗示が入っていきます。

本人が心の底から望んでいない又は拒否したい暗示は入りにくい

そして、メタファーの暗示を語り終えたら、後催眠暗示をして1、2、3、4,5,6,7,8,9,10と数えていき覚醒していきます。

※後催眠暗示とは、催眠状態から覚めた後でも効果が継続するような暗示になります。

 

 

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記事の担当者

この記事は代表の杉田義晴が長年のカウンセリング・セラピー経験と実績を元にして書いています。
カウンセラー杉田のプロフィール
 

Posted by expert44