親が嫌いでストレス!そんなワケをカウンセラーが語る

2024年3月28日STM(Summary therapy method)カウンセリング

嫌いのイメージ写真

親のことが嫌いだと言っても人それぞれレベルが異なると思います。

一部が嫌いなのか?
存在自体が嫌いなのか?
いちいちうるさいから嫌いなのか?

親を嫌っていると何かとストレスが溜まってきます。

親と同居しているとなおさらですよね。

だって、親のことを考えたり、親の姿を見たり、親と関わると不愉快な気分に無意識のうちに感じてしまうことが多くなってしまうからです。

それがもしいい気分で過ごしていたら、一気にいい気分が台無しになってしまいますよね。

中には「親が一番のストレスの元」と感じていらっしゃる方もいるかもしれませんね。

また親を嫌ってしまっている自分自身に罪悪感を持ちやすくなり、「なんて自分は性格が悪いんだ」と責め続けている方もいるでしょう。

多くの場合、子どもが親を嫌うのは子どものせいではなく、親に原因があるとことが多いと考えられます。(100%ではありません)

そういった心理的な理由をいくつか挙げてみたいと思います。

その理由を知ることにより、親を嫌って自分自身を責めている方は肩の荷が下りるかもしれませんよ。

親の嫌いレベルは?

嫌いのレベル

 

これを読まれている方は、どれくらい親が嫌いなのか?

まずは嫌いレベルを明確にしたいと思います。

なぜかというと嫌いのレベルによっては、この記事より相応しい記事をご用意していますので・・・。

ですから、まずは自らの嫌いレベルを認識していきましょう。

私が提唱するレベルはシンプルです!

レベル1嫌い

レベル2大嫌い

レベル3憎い

レベル4許せない

レベル5殺したい

もしあなたが赤字のレベル3以上だったとしたら、心の深い部分を知る必要があると思いますので、以下2つの記事の方が参考になると思います。

あくまでもここの記事では「嫌い」というテーマを中心にして解説していきます。

ですから、それほど深層心理的な深い部分というより、どちらかというと表面的な部分の説明が多いと思います。

 

なぜ親が嫌いなのか?

嫌気がさす

もしあなたが中学生や高校生だったら、先ほどご紹介した「親が憎い許せない方の心理とカウンセリング効果」も読まれるといいでしょう。

この記事には中学生や高校生の思春期独特の「親が嫌い、うざい」といった心理も掲載しています。

さて、今現在あなたが親のことを嫌っているのはなぜなのか?

シンプルに3つ挙げてみました。

①過保護・過干渉
②元々の性格が合わない
③気持ちをわかってくれない

ではこの3つを詳しく説明していきますね。

 

過保護・過干渉

いわゆる

うざい!!!

ってやつです。

こちらがやることなすこといちいち口を出してきて、親の思い通りにさせるパターンです。

これは非常にうざいですよね。

中には異常なほどの門限やルールがあったり、食べる物、買う物、着る物などを親の価値観に合せようとする。

これって一体?

誰の人生なんだ

私は親の所有物ではない

と言いたくなるかもしれません。

我が子を過保護にしてしまうのは、親に問題があります。

親が我が子をまるで所有物のように扱ってしまうのは、子どもの人生のためではなくそれよりも、親自身の見栄や心配の種を増やしたくないので行っている行動だと推測できます。

ですから、親自身がまるで子を鳥かごの中で入れて飼っているみたいなイメージです。

ちょっとした例ですが、よくこういったパターンでご相談を受けることもあります。

いわゆる教育ママ・パパ

親が勝手に子どもの中学・高校・大学・就職先といった進路を決めてしまい、それに向けて戦略を練って、子どもを操る。

もちろん子どもが望んでいれば、話は別です。

ところが親が子どもの考えや想いを無視して「お前は弁護士になれ」「お前は医者になれ」「お前は大学教授になれ」などと勝手に期待して、子どもが望んでいないにも関わらず勉強などのスケジュールを組みそれに従わす。

まさに所有物だと思いません?

こういったパターンで育てられてしまった場合、ほとんどの人が自己肯定感が低くなってしまう傾向があり、仮に社会的地位があったとしても心が満たされずに幸福感が薄くなってしまうことが非常に多いです。

ズバリ!

過保護で親の監視下に置くのは、子供のためではなく親が安心したい又は世間体を気にし過ぎる傾向があります。

子の自由を奪う親

こんなことされたら、親のこと嫌いになって当然だと思いませんか?

だってこれでは親の顔色を伺って生きていかなきゃいけないし、自分らしく人生を歩めないし、まるで親のためだけに生きているみたいな・・・。

そうなると・・・

いつまで経ったも自立心が育たない

さて最終的に困るのは誰でしょうか???

本当に冗談ではないですよね!

もちろん親御さんも子どもが将来困らないために教育している部分もありますけどね。

 

性格が合わないパターン

親子と言えども性格が合わないことも多々あります。

わかりやすくするためにちょっと大げさな例を出しますね。

以下のような性格の違った母娘がいたとします。

母親=大雑把でデリカシー(繊細さ)に欠け、外向的で楽天的な気質の持ち主

娘=傷つきやすく繊細で内向的、悲観的な気質も持ち主

さてこの母親は娘に対してどんな言葉を言ってきたと予想できますか?

●考えられる言葉

・くよくよ悩んでもしかたないよ
・もっと気楽に考えなよ
・過ぎてしまったことはしかたない
・そんな細かいことは気にしない
・そんな悲観的じゃ楽しくないでしょ
・いつも考えすぎなんだよ
・人生は前向きだよ
・そんなことすぐに忘れちゃいなよ
・家で一人で遊んでないで外で遊んできなさい
・自分から話しかけないとお友達できないよ
・考えるよりまずは行動しなさい

だいたいこんなようなことを言っていると想像できるかもしれませんね。

上記の言葉を幼少期の頃から、もし言われ続けられたとしたら、この娘さんはお母さんのことを好きになる方向へ向かうと思いますか?

またこの母親の言葉って、娘さんの性格を肯定している言葉ですか?

すべての言葉が否定的

お母さんは良かれと思って言った言葉だと思いますけどね。

しかし、それが娘を苦しめる羽目になるとは・・・。

何とも皮肉な話です。

それは我々人間はこんな考え方の習性もあるからです。

自分の価値観を通して物事を都合よく考える

ちょっと厳しい言い方をすると相手の立場になって物事を考えてないとも言えます。

親子の気質や性格が合っていれば、まだズレは最小限に抑えられるかもしれないですが、性格が正反対の場合は、先ほどのような言葉を言ってしまい娘の心を傷つけてしまう可能性があるわけです。

私は人間にこういった心の習性があるので、すごくすごく気をつけています。

※もちろん外向的で楽観的な世の中のすべてのお母さんが上記のことを言っているわけではないです。

 

気持ちをわかってくれない

親が我が子の気持ち、想い、感情をわかってくれないことが続いていると、その子が大人になったとき大きなトラウマに成長してしまうこともあります。

それくらいこの部分は大事です。

親以外でも自分の気持ちをわかってくれない人とは、コミュニケーションすらしたくないですよね。

いわゆる共感能力に欠ける親(親御さんが発達障害等などがある場合は別)

人間関係の中で最も最重要ポイントと言えるのは、相手の気持ちをわかってあげることかもしれないです。

相手の気持ちを100%わかるのは無理だとしても・・・???

せめて相手の気持ちをわかろうとする想いを強く持っていれば、その想いが相手に伝わる可能性もあります。

しかし、詳しく話も聞かず頭から否定する親だとしたらどうでしょうか?

親の価値観を子の気持ちを考えず一方的に押し付ける

なんか昭和時代の父親って感じですけどね(笑)

 

昭和40年代不登校なんてありえなかった

私の話で恐縮ですが、昭和40年代不登校なんてありえない話でした。

学校を行かない子は世間から白い目で見られて、人間扱いされないくらいの時代でした。

もちろん私はすごくすごく学校に行きたくなくて、学校に居ると不安感でいっぱいになり、今すぐにでも家に帰り、母親に抱きしめてもらいたい気持ちでした。

それなのにそんな強烈な胸が締め付けられるほどの孤独感と不安感を両親はまったく話を聞こうともしないし、わかろうともしないし、頭から学校に行かすことだけをする。

当時の私は泣きながら「学校にいきたくない」と叫んで訴えているのに・・・。

とにかく強引な態度を取られて強引に車に乗せられて学校の近くまで行き、そこで降ろされる。

その瞬間がどれだけ不安でたまらなかったか今でも覚えています。

そして精神不安定のまま学校で長い時間を過ごさなければいけません。

そんな精神的に不安定な状態ですから、学校給食がほとんど食べられなくて、放課後まで残されることも多々ありました。

どれだけ惨めて、情けなくて、辛かったか・・・。

当時の私にとっては地獄のような毎日でした。

ちょっと大げさな話になりましたね。

結局、両親は私の気持ちよりも世間体を重視したわけですよ。

こんなことを両親にされて親を好きになれますか?

私の場合これよりももっと酷いことを言われ続けられたので、大人になってからレベル4の両親を許せない気持ちにまでなってしまいました。

感情的になったときには正直、殺したいくらいの気持ちも出てきたこともありました。

もし両親が私の気持ちをわかってくれたとしたら、憎しみや許せない想いなんて絶対に出てこなかったと自負しています。

もちろん現在はセルフセラピーを行ってかなり回復してきましたけどね。

以上、親が嫌いになる3つのポイントでした。

 

親からの無条件の愛情が我々すべての人間にとってどれだけ最重要ポイントなのか?親の無条件の愛情がどれだけ大切なのかを詳しく解説している記事です。

 

本当はみんな親のことは大好きだった

お母さん大好き

 

親のことを現在、自信を持って「嫌い」と言える方は、これからお伝えすることは知りたくないし、認めたくないし、信じたくないかもしれません。

しかし、これは事実だと私はたくさんの方のカウンセリングやセラピーをさせてもらって実感しています。

子どもは親のことが大好き

親を嫌いな子どもは存在しない

そう、あなたがたとえ現在、親のことが大嫌いだとしても子どもの頃は親のことが大好きだったはずです。

どんな理不尽なバカげた親であろうとも・・・。

そして、今現在の自分も心の底のどこかで親の愛情を求めている。

どうですか?

認めたくないでしょ(笑)

いくら大人の自分が「違う」と強がって言い張っていても、心の中の幼い自分は親のことが大好き・・・。

その葛藤が今の自分を苦しめていることが十分考えられます。

親のことが嫌い、憎い、許せないと思っているのは、

その反面

「もっと自分のことを見て欲しい」
「もっと自分のことを大切にして欲しい」
「もっと自分の気持ちをわかって欲しい」

といった心理が隠されていることが非常に多いと私は感じています。

そういった想いが親に通じなくて、それが憎しみなどに変わっていく・・・。

愛情の裏返しは憎しみ

それだけ親子関係というのは、深い愛情のやり取りが行われなければいけないのかもしれませんね。

他人のことを嫌いな気持ちと親のことが嫌いな気持ちって、なんだか違うような気がしません?

他人のことを嫌いでも親ほどの罪悪感はないと思いません?

もちろん感じ方は十人十色ですけどね。

結論から言うと私はこう考えています。

子どもは親に愛情を求めてきます

子どもが求めてきた愛情を親が満たしてあげないと

子どもの心は不安が強くなってしまい

やがてその不安が親への不満に変化していき

嫌い、憎い、許せない、殺したい

のいずれかの想いへと変わっていきます。

絶対的に愛されたい人に愛されなかったせつない想いがこんな形で表れていきます。

また親のことが嫌いだとそんな自分を好きになれずに自己肯定感が低くなってしまう傾向があります。もし心当たりがある方は以下の記事も参考になります。

 

自分を責めるのはやめよう

これまで親のことが嫌いになってしまう3つのポイントなどを中心にお伝えしてきました。

特に親に対しての怒りや憎しみ、恨みなどを持っている自分自身を責めてしんどい思いをさせている方はここは重要かもしれません。

ここまで読まれてみて親のことを嫌いになってしまったことはあなたの性格が悪いからですか?
それとも寛大な心を持てないからですか?

もしかしてまだ自分のせいにしてませんよね(笑)

ストレートに言います。

親を嫌いになってしまった一番の原因は・・・?

あなたが嫌いになるほど親が否定的な言動をすることが多かったからです

違った表現をすると・・・

親のことは大好きなのに嫌いにさせられてしまった

これってよくよく考えてみると非常に切ないと思いませんか?

その嫌いになる言動が積み重なったのかもしれませんし、大否定された大きな出来事があったかは人それぞれ異なっていると思いますけどね。

それでもまだあなたは親を嫌っている自分を責めますか?

ですから、今現在親に対してネガティブな感情を抱いて苦しい思いをしている方

あなたは嫌いにさせられてしまったんですから、あなたのせいではありません。

だから、まずは自分を責めることはやめましょう。

それもまだ自分を責めてしまう方はアダルトチルドレンの可能性があるかもしれませんので、チェックされてみるのもいいかもしれません。

わかりやすいアダルトチルドレンと機能不全家族

 

 

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記事の担当者

この記事は代表の杉田義晴が長年のカウンセリング・セラピー経験と実績を元にして書いています。
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