母親・父親が憎い許せない心理と解決策とカウンセリング効果
【親への怒りや憎しみを抱えて苦しんでいる方】
このサイトをご覧になっている方は、親に対しての怒り、憎しみ、許せない気持ちなどを持たれて不快な気分で過ごされていることでしょう。
その怒りや憎しみが一時的の感情なのか?
あるいは以前から持っていた感情なのか?
それにより解決方法も変わってきます。
どちらにしても、このサイトがあなたの心を少しでも楽にできたら私も嬉しいです。
私のところにカウンセリング・セラピーを受けに来てくれる方の約80%が幼少期の親子関係が原因で今現在の自分が何らかの心の問題で苦しめているパターンが多いです。よく言われてる毒親ってやつですね。
それくらい幼少期のときの親の言動が大切だということを日々実感しています。
こういった毒親環境の元で育てられたことを機能不全家族と言ったりもします。
また機能不全家族で育てられた人たちをアダルトチルドレンとも言われています。
親に人生を狂わされた?
ある意味親に人生を狂わされたと心の底から強く感じられている方もおられるのも現実です。
ですから、親に対して怒りや憎しみ、恨み、許せない、気持ちや感情を持っていて当然だと私は感じています。
ときには親を殺したいくらいの強い想いを持っている方も少なくありません。
推測ですが、あなたは以下のことを少なからず考えたことがあるかもしれません。
親だって人間だし親の立場からすると色々と大変なのはわかるし子育て1年生ですから、それはそれでわからないことだらけで大変だとは頭ではわかってはいるけど・・・。
でも、どうしてもそんな親を許せない!
そう葛藤しながら、色々な本を読みあさり親を許そうとしたり、好きになろうとしたり、感謝しようとしたり、努力してきたのではないでしょうか・・・。
しかし、親に感謝するどころかさらに怒りや憎しみが増してきたりして、最終的には親を許すことができない自分に対して自己否定的になってしまい自分で自分を責めてしまっているパターンに陥っている方も多いと思います。
知人や友達に親を許せないことで相談すると以下のように言ってくるかもしれません。
「親に感謝できない人は幸せになれないんだって」
「親を嫌いな人は自分のことを好きになれないらしいよ」
「親を大切にできない人は人間として失格みたいだよ」
「もう40歳にもなったんだから、母親を許してあげなよ」
「親を恨んでも仕方ないから寛大な心で許してあげなよ」
「親だって人間だからね」
みたいなことを言われてきた方もおそらく多いと思います。
しかし、私はそうは思ってません。親を大切にできなくても幸せになっている人はいますし、親のことが好きじゃなくても自分のことを嫌いじゃない方もいますし、親に感謝できなくても心を磨くことはできます。
上記のように他人から言われると・・・
「許せるものならとっくに許している・・・それができないから辛いんだ」
このようなあなたの心の叫びが聞こえてきそうです。
私は以前、父親を憎み絶対に許せなかった人間です。
ですけど今は90%以上許すことができました。
ではなぜあれだけ許せなかった父親を許すことができるようになったのか、そんなちょっとしたコツもお話していきます。
ちなみに90%くらい許すことができると日常のストレスがかなり減ってきます。
また親への憎しみや恨みというより、殺意の方が勝っている方は、以下の記事も参考にされるとよいでしょう。
許せない憎いと思わせる母親の特徴
ここの項目では母親に関連することを中心に話を進めて行きますね。
今までカウンセリング・セラピー中に数えきれないくらい、親に対しての不平不満を聞いてきました。そしてその親の影響で今でも苦しめ続けられている方たちも見てきました。
私が今まで聞いてきた毒親の特徴をまとめてみましたのでお伝えしていきます。
おそらく皆さんも心当たりがあるかもしれませんね。
毒親の特徴
①過保護、過干渉
②親のレールに強引に乗せる
③放任、無関心、放棄
④周りの子又は兄弟と比較をする
⑤子どもが親のカウンセラー
⑥人格否定が激しい(精神的虐待)
⑦暴力的
もちろん上記のことがまったくない母親なんて存在しないと思いますけどね・・・。
しかし
それがあまりにも酷過ぎると子供心に傷がつけられ大人になっても消えることがない心の傷を背負いながら人生を送っていかなければなりません。そう考えると全国のお母さんは本当に大変だと思います。
7つ上げましたが、もちろん2つ3つの要素が絡み合っている場合もあります。ですから、ここでは一つだけポイントを絞って話を進めていきますね。
「親のレールに乗せる」毒親のお話をしていきます。
親のレールに乗せるということは、違った見方をすると・・・?
「親の想い通りに子供を仕向ける」
「子供の意志は無視して親の意志を優先する」
「自分のためよりも親のために生きろ」
「子どもを所有物のように扱う」
よく親は「あなたのため」とかいっているけど・・・本当にそうなのか?
おそらくこのサイトをご覧になっている方は、「違う、自分のためじゃん」と思っている方が多いかもしれませんね。
結局は親が・・・
恥をかきたくないから
世間からよく見られたいから
自分たちの立場を守りたいから
又は親が自分の自尊心を満たしたいからなどまだ上げればあると思います。
これって親のくだらん見栄かもしれません。
一体これって誰の人生ですか?
子どもが親の期待を背負わされて、親のための人生です。
毒親の共通点
ここまでお話してきたのでズバリ言います!
先ほどあげた毒親の特徴(①~⑦)の共通点があります。
それは・・・?
ありのままの子どもの存在や想いを軽視している
それが人格否定と関連してしまう
この人格否定こそが毒親の特徴だし正体です。
しかし、この親にこのことをお伝えしても残念ながら声を大きくして否定するでしょう。
「私はこの子が将来困らないように教育している」と言うかもしれません。
もっと深くいきますね。
じゃーなぜ、子供の人格を否定してまで親のいうことを聞かせたいのか?
先ほど「私はこの子が将来困らないように教育している」これを言い換えると「私は自分が将来困らないように教育している」。こうやってこの親は自分が子供絡みで辛い目に合いたくない、不安になりたくない、面倒なことに巻き込まれたくないといったような恐れや不安がかなり強い可能性があります。こういった親の心理が機能不全家族となってしまうのかもしれませんね。
子離れできていない親は、子供が親から離れていく何かに対してに恐れているから、自分の監視下に置いて安心していたいのかもれません。
簡単にお話してきましたが、ここだけでも1冊の本が書けるくらいですね。
ここまで読まれて親に怒りや憎しみを持たれていると感じられた方は、かなりの確率で先ほどもご紹介したアダルトチルドレンである可能性が高いと推測できます。
そのアダルトチルドレンを克服するため効果的なカウンセリングを書いた記事をご覧になることもできます。
親が憎い恨む2つの心理とは
最初に言っておきますが、親を憎み許せないのはあなたの気質や性格がひねくれている又は寛容な人間じゃないからではありません。それにはちゃんとした理由があります。ここのポイント、特に①は本当は企業秘密にしたいと思っていますが、このサイトをご覧の皆さんへ特別にお伝えしていきます。
親が未だに許せないのはなぜ?
大きく分けるとポイントはたった2つです!
①大人になった今でも親に期待している
ズバリ表現すると
親がいつかは変わってくれると信じて疑わない
ある30代女性のクライアントさんの事例をお話しますね。
以下がやり取りです。
私「母親が変わってくれたらあなたは自分が変わると思いますか?」
ク「ハイ、そう思います」
私「母親が変わらなければ、あなたは変わることができないということですか?」
ク「はい、自分が変わることは難しいと思います」
私「じゃー母親は変わってくれますか?」
ク「はい、変わってくれると信じています」
私「今まで変わってくれると信じて何年経っている?」
ク「30年以上です」
私「30年以上か、これから母親が変わってくれる確率ってどれくらいだと思う?」
ク「たぶんゼロに近いです」
私「母親は変わってくれないこれが現実だよ」
ク「・・・・・・泣き出す」
この方はずっとお母さんが変わってくれると信じて30年以上も生きてきました。お母さんが変われば自分も変われると・・・。
しかし、そう思っている限りこの方が自分を変えることは非常に難しいでしょう。
違った見方をするとこの方は自分の人生というより母親への執着が強く、未だに母親の顔色を伺いながら母親中心の人生を生きていました。
②親に対するストレスのゴミが溜まっている
ここのポイントは言うまでもありませんが、親に対しての不平不満です。
今まで父親や母親に心にグサグサと突き刺さるようなどんな酷い態度や言葉を言われてきたのか又は酷過ぎる虐待や暴力ですね。
そんな過去のトラウマ的な体験がネガティブな記憶として心に強く刻まれている。
その記憶のイメージがあまりにも強烈すぎると、思い出しただけでも今実際に目の前に起こっているわけではないのに怒りや憎しみ、恨み、許せない気持ちが心からどんどん湧きあがってきます。
中には感情が麻痺してそういった感情すら感じられなくなっている方もおられます。
こうやってもうとっくに過ぎ去ってしまった出来事なのに今現在のあなたに大きな影響を与えてしまうんですね。これが人間が元々持っている脳と心の性質です。
トラウマに関しては、とても詳しく解説している記事をご用意しておりますので参考にされるといいです。
親への憎しみや許せない理由は、未だに親に期待をし自分の理想の親になってもらいたいと心のどこかで思っている可能性があります。また親との関わりのある過去の出来事で「あのときこうして欲しかった」「あのとき何でこうしてくれなかったのか」「あのとき辛かったのにその気持ちを否定された」みたいな想いがあなたの心の奥底にネガティブな感情のゴミとして溜まっている可能性が高いと考えられます。
親に感謝できない心理もここにつながっている可能性がありますので以下の記事もご覧いただけます
親への憎しみを表現できずに苦しんでいる方
カウンセリングセラピーをしているとクライアントさんの中には親に対しての憎しみや怒りがあるにも関わらず、その強烈な怒りを感じないように抑えている方も少なくありません。
おそらくこのサイトを読まれている方の中にも親に怒りや憎しみがあっても、その怒りや憎しみを表現してはいけないと強く思い込んでいたり、親に憎しみを持っている自分自身の心が未熟だから、自分がいけないと自分を責め続けて苦しんでいる方もおられると察します。
親へ怒りを表現できない心理的抵抗
親への怒りが溜まっているのに言葉として口に出すことができないと自分のことが嫌いになってしまい自己肯定感が低くなっていってしまう傾向があります。
先日、関西方面から来られた女性のクライアントさんがこんなことを言っていました。
「親を否定することは自分を否定すること」
この思い込みがあるとすごく苦しいと思いませんか?
この思い込みがあると以下のサイクルにはまりやすくなります。
親を否定する→自分を責める→罪悪感を感じる
親を否定しない→心に猛毒がたまる→心の問題が起こる
ちなみにこの女性は、毒親の特徴のところでご紹介した④と⑤が当てはまります。
特に母親の愚痴文句を毎日のように聞き続けている母親専用のカウンセラーをやっていましたので、親と子供の立場が逆転してしまっている状態です。
それにこの母親は、子どもの話はほとんど聞かずに聞いても否定するそうです。
母親に甘えたい時期にこんな対応をされていたら、それは怒りや憎しみが溜まっても当然です。
それなのに「親を否定してはいけない」という思い込みがあまりにも強かったためにさらに心が悲鳴を上げていた状態でした。
そのおかげで自己評価が低くなってしまい、自分を出せなくなってしまい、人間関係や子育てにも支障をきたしてしまっていました。
「親を否定してはいけない」といった思い込みがあると、普通のカウンセリングだけではこの思い込みを短期間に解くことは非常に難しいです。
しかし、この強烈な思い込みを解除していかないと永遠に親に対する重い重い荷物を背負って生きていかなければなりません。それは見た目以上にしんどい!
ですから、こういった間違った思い込みを持たれている方は早急に解除していくことが重要です。
それにこの抵抗を解除していかないと深いDEEPなトラウマを解決できないためカウンセラーやセラピストの方たちを転々とする羽目になってしまいます。
また親への憎しみや恨みがあるとどうしても自己肯定感が低くなってしまう傾向があります。
もし心当たりのある方は以下の記事も合わせて読まれるといいですよ。
親の憎しみを解放する
これは私の考えですが、無理に親を許そう許そうと想う必要もないと思っています。
それよりももっと大切なことがあります。
それは先ほどもお伝えしましたが、自分の本当の気持ちに心を開いて素直になることが大事です。
親への強烈な怒り、憎しみ、恨みから解放されるために絶対的に避けられないことがあります。
反対にこれができれば、解放されて人生が一変する可能性すらあります。
まず心がけることはこれです。
憎しみを解放するコツは自己受容
先ほど以下のようにお伝えしました。
「親に感謝したくない気持ちがあるのなら、その気持ちを偽ってはいけません。
それよりも、感謝したくない自分の気持ちを尊重してあげることが大切です。」
これを自己受容と言います。
私は自己受容には7つの要素があると提唱しています。
まずは自己受容がどういったものなのかをご理解することが大切かもしれませんね。
自己受容については詳しく数ページにわたり記事を書いていますが、まずは以下のページが良いと思います。
しかし
なかなか自分の気持ちに対して心を開くことが難しいケースもあるのも事実です。
それは何かの形で心を開くことに抵抗しているか、メンタルブロック(心理的抵抗)がある可能性がありますので信頼できるカウンセラーの方に外してもらうことをお勧めします。
実際のカウンセリング・セラピーでもこのメンタルブロックを外すのに通常セッション2~3回かかる場合もありますのであまり一人では頑張り過ぎないように注意しましょう。
ちなみにこれから事例2のところでご紹介する彼女は、メンタルブロックを外していく作業が必要でした。
メンタルブロック(心理的抵抗)については以下の記事に詳しく書いてあります。
解放するための対処方法1
一人では難しいと思いますが、あなたの心の中に存在している親に心を傷つけられたインナーチャイルドの存在に気づき癒してあげましょう。
私もカウンセラーとして開業する前に一人インナーチャイルドをよくやっていました。
このやり方は私が出版させていただいた本にも載っています。
これはぬいぐるみを使って一人でも行っていけるワークです。またインナーチャイルドを詳しく書いてあるページがありますのでそれもご紹介しておきます。
自分一人でできるぬいぐるみワークはこの本に詳しく書いてあります。やり方はとてもシンプル1日10分もあればできます。
まずはどんな書籍なのか確認してみるのもいいですね。
「キライな自分」がす~っと消える本
親が憎い許せないということは、違った角度から見ると何らかの形で親に対して執着しているとも言えるかもしれませんね。
その執着を手放すことができれば、間違いなくあなたの人生は良い方向へと走り出します。そんなことを可能にしてくれるのが以下のセラピーです!
このセラピーは私が10年以上試行錯誤しながら、研究し続けて完成した最高峰のインナーチャイルドセラピーです。インナーチャイルドを癒しながら価値観(ビリーフ)を変えてしまうことができる優れものです。
解放するための対処方法2
この方法は心理学で言われている「分離法」ってやつを応用したやり方です。非常にシンプルで簡単です。できればこのやり方は方法1を行った後に実践された方が効果的かもしれません。ですから、あまりにも憎しみが強烈だとちょっと難しいですかね。
母親の感謝できそうな部分とできない部分を2つの分けてしまうという方法です。例えばご飯を毎日作ってくれた、学費を出してくれた、好きな物を買ってくれた、一緒に病院に行ってくれた、洗濯をしてくれた、あのときだけは優しくしてくれた、とかいったことに対してそこの部分だけ感謝するという方法です。
▽解決するための最重要ポイント
対処方法の1と2をやってもうまくいかない場合、心の奥底に中に爆発的な怒りや悲しみが溜まっていると予想されますので、感情のフタを開けてしっかりとその怒りや悲しみを解放する必要があります。ですから、レベルの高い信頼できるカウンセラーの方にご相談されることをお薦めします。
カウンセリングの事例と体験談
ここでは親に対して「許せない」「憎しみ」といった想いを強く持たれていた私を含めた3つの事例をご紹介したいと思います。(これは一例です)
特に事例1と2の女性は、親に対しての恨み、怒り、憎しみが凄まじかったですので、親に憎しみや恨みといったマイナスのエネルギーを抱えながら、現在苦しんでいる方もおられると思いますのでとても参考になるし、ある意味希望を持てるかもしれません。
●事例-1 母親が憎い 40代 女性
父親がギャンブル依存症で消費者金融に借金を作るということを定期的に繰り返していました。母親は人の話を聞かないタイプで、この方の気持ちは母に届くことはなく、母がいつも目を向け、手をかけ、お金をかけていたのは長男である兄でした。「母や私より兄を愛している・・・」その思いは年齢が上がるにつれ、母が憎いという怒りがマグマのようにたまってしまい、それが30歳になっても40歳になっても、その怒りと憎しみが消えることなく苦しめられました。
●事例-2 父親が許せない 30代 女性
彼女の場合、父親に対する恐怖心と憎しみや許せない気持ちが溢れるばかりに心の中に溜まっていました。父親は酒乱のせいか超が付くほど自己中で家族に多大な迷惑をかけていました。大きな声をあげたり、暴力、そして物を壊すことを繰り返していました。その影響のせいか、登校拒否やうつ病になり精神病棟への入院を10代で体験しました。よく言われる典型的な機能不全家族ですね。また彼女ははたから見ると性格はめちゃくちゃ明るく、ポジティブ志向の方です。
●事例-3 杉田の事例です
私は父親から言葉の暴力を毎日のように受けていました。ときには暴力もありましたし刃物で刺されそうにもなりましたし、親権問題のとき「お前はいらない」とも言われました。現実的に父親に捨てられたんです。そんな父親ですから、私が思春期になる頃には憎しみや許せない気持ちが溢れ出てきていました。それと同時に強迫性障害や酷い対人恐怖症で悩まされました。
しかし、私が18歳のときに父が他界したという知らせを受けましたが、私はまったく涙も出ませんでしたし、葬儀にも行きませんでした。
それから25年してから、父親を許したいと初めて思い自分で自分に色々な心理療法をコツコツとやりました。その結果最後の最後に出てきたことが「僕はお父さんに大切にされたかった」といった一言でした。ところがこの言葉が言うことができないんです。胸が詰まって、喉が苦しくて、体は震え・・・。
そして勇気を出して言った途端に涙が溢れ出てきたました。私の場合憎しみや怒りに隠されていた気持ちがこれだったんですね。
それから数日して弟に電話しました。
私「やっと親父をある程度許すことができた」
弟「それはオレも嬉しい」
私「親父のお墓参りに行きたいんだけど場所を教えてくれ」
弟「まさか兄貴がそんなこと言ってくるなんて信じられない」
と、まーこんな感じで私はある程度父親を許すことができました。
私事ではありますが、激動の幼少期時代を包み隠さず語っているページがありますので、何かの参考にしていただければありがたいです。