トラウマを克服しストレス激変しあわせ状態を作る

2024年5月20日STM(Summary therapy method)カウンセリング

トラウマに関わる脳のイメージ

 

正直、私杉田はトラウマを解消するのが得意中の得意です!

なぜかというと、私は今まで数えきれないくらいの相談者さんの心とカウンセリングを通して向き合ってきたからです。

対人恐怖症、うつ病、パニック障害、トラウマ(フラッシュバック)、性格改善、アダルトチルドレン、解離性障害、不登校の方など・・・。

こういったケースでは、多かれ少なかれトラウマが今現在の悩みに関わっていることが多いです。(すべてではありません)

このトラウマを解消していかない限り、根本的な心の問題解決は難しくなってしまいます。

解決しなければいけないトラウマが1個の方もいれば、2~3個の方もおられます。

しかし、悩みと直接つながっているトラウマを解消してしまうと嘘のように心をリセットすることができます。

トラウマを根本から解消して心をリセットできれば、もうそのトラウマに苦しめられる必要はなくなります。

違った例えをすると、スマホに入っているあるアプリをアンインストールしたら、どうなりますか?

そのアプリを再インストールしない限り、もう半永久的に作動することはなくなりますよね。

もし自分自身を苦しめているトラウマがそんな簡単にアンインストールできたら、それって画期的だと思いませんか?

私が提唱している心のオペなら、普通のトラウマであればそんなことは造作無いことです。

 

この記事の最大の特徴

なぜある過去の出来事がトラウマとなってしまい現在の自分を苦しめてしまうのか?

トラウマを克服していく方法だけではなく、さらにネットの中でも情報がそれほど見当たらない、今後トラウマになりにくい心の状態を作るにはどうしたらいいのか?

そのような知識も同時に得ることができます。そういったトラウマに関しての秘密を様々な角度から語っていきます。

複雑性PTSD、発達性トラウマ、解離性障害のケースでは、時間をかけて慎重に進めていくことが求められます。

 

トラウマはどんな悪影響を及ぼす?

おそらくこの記事にご縁があった方は、多かれ少なかれ以下のような何かの悩みを抱えている可能性が高いのではないでしょうか・・・。

個々それぞれ悩み状況は異なると思いますが色々考えられます。

▼トラウマの主な症状

過去の嫌な記憶がフラッシュバックしてくるたびに怒り、憎しみ、悲しみ、寂しさ、孤独感、不安、恐怖心、罪悪感などを無意識のうちに感じてしまいしんどい思いをしている。

過去の記憶が突然思い出されて、感情がコントロールできなくなり冷静でいられなくなる。

・過去の記憶がどうしても忘れられなくて苦しめられている。

・ある人に会うと異常な緊張や恐怖を感じるようになってしまった。

・ある場所や風景を見ると心がかき乱されて急激に落ち込んでしまう。

・夢の中で過去の嫌な記憶が甦ってきて熟睡できない。

・あることに対して恐怖症がある。

もし仮に上記のよう症状がある方は、もしかしたら自分自身に対してこう思っているかもしれませんね。

・心が繊細だから

・怖がりだから

・神経質だから

・打たれ弱いから

・真面目すぎる性格だから

・心が弱いから

こんな自分だから、過去の記憶がトラウマになってしまったり、突然フラッシュバックが襲ってきて意識で自分の気持ちや感情をコントロールできなくなってしまう。

この記事を読まれている方の中にもしこのようなことを思われていたら、もう自分を責めないでほしい。

なぜかというと・・・

大きなトラウマにつながってしまうのは性格の問題とは異なっている

トラウマは人間の気質や性格的なことというよりも大脳の性質だとお考えいただけるとわかりやすいかもしれませんね。

だから、トラウマやフラッシュバックは誰にでも起こり得る現象なんですね。

しかし、実際にカウンセリングをしてみるとトラウマになりやすい方とそうでない方が存在するのも事実です。

その事実は性格的なこととはまったく異なっています。

大脳の性質も含めてこの話はあとでゆっくりとお話しますね。

 

トラウマとは何か?

ちなみにトラウマのことを調べていたら以下のようなことが書いてありました。

私のトラウマに対する価値観を含めて簡単ではありますが、わかりやすく解説させていただきます。

▼トラウマとは

外的要因や内的要因による肉体的、精神的な衝撃を受けたことで、心に大きな傷(心的外傷)を負ってしまい、その傷が長い期間まったく癒えることなく、今現在の自分に否定的な悪影響を与え続けている。

その古傷が痛むことにより、突如として記憶が甦って(フラッシュバック)継続的に身体的にも精神的にも苦痛を伴ってしまう。

特に様々な感情が溢れ出て来て意識の力ではコントロール不能になってしまうこともある。

これは心的外傷後ストレス障害(PTSD)と言われている。

 

重要な記憶のお話

これからは記憶の種類についてちょっとお話していきますね。

これはこれからトラウマを克服したいと思われている方には、知っておいて損はないでしょう。

皆さんは記憶の種類についてはすでにご存知かと思いますよ。

たぶんお伝えしたら「何だそういったことだったのか」と思われる方が多いでしょう。

その前に2つほどお伝えしたいことがあります。

一つ目は、人それぞれ記憶の保管の仕方が違うというお話です。

二つ目は、我々人間の記憶がどれだけあいまいなのかというお話をさせていただきますね。

 

人それぞれ記憶の保管の仕方が違う

人それぞれ顔も歩き方も体型も性格もみな違います。ですから、記憶の保管の仕方も異なってきます。

ある出来事に対する記憶を思い出したときのその記憶の見え方、聞こえ方、感じ方又は体の感覚、とらえ方など人それぞれ違います。

ではこれからお話することを想像してみましょう。

ある同時入社のアパレル業界の20代女性社員2人が、小さい店舗を任されて2年になります。その2人は機転がきいて気配りも出来て、お客さんの立場で考えることもできるなかなかのやり手です。

ところがある日、その2人がしっかり確認したにも関わらず発注ミスをしてしまい本社に大きな損害を与えてしまいました。

当然、2人は本社に呼び出されて営業部長にすごい勢いで「2人してなにやってたんだ」「二日酔いで仕事してたのか」「会社がいくら損したと思っているんだ」「どう責任取ってくれるんだ」「お前らの給料はしばらしく減給だ」と怒られてしまいました。

しかし、部長は最初、怒りながらも最後は「今まで会社の売り上げに貢献してくれたことはとても感謝しているし、2人とも我が社にとって絶対的に必要で優秀な存在なので今後も力を合わせて頑張ってくれ」と言ってくれた。

ところが数日後この2人は対照的な心の状態になってしまい2人の人間関係は以前のようにはいかなくなりました。

仮にA子さん、B子さんにしましょう。2人でこんな会話をしているところを想像してみてください。

A子「部長が最後に言ってくれた言葉が私の心の中で響いている。『A子はいつも前向きでセンスもあり優秀だ』その言葉を聞くとその期待に応えないといけない思いが強くなる。だからこれからも今まで以上に一緒に力を合わせてこの会社の売り上げに貢献していこうよ。」

B子「A子の気持ちはわかるけど、私は営業部長に怒られて以来、あの部長のすごく怖い顔の表情が頭から離れなくて、『B子は使えない人材だ』って言われているイメージが残っているし、最近睡眠の質も悪いし、今度またあんな大きなミスをしたらどうしようと毎日ビクビクしながら仕事をしているから、A子みたいに部長の期待に応えたいって今は思いたくても思えないよ。」

A子「B子どうしちゃったのよ~前はあんなにうちの店舗を日本一にするって張り切ってたじゃない。それに部長は私たちに会社にとって必要な存在で優秀って言ってくれたんだよ。そんな弱気になってないで一緒に頑張っていこうよ。」

B子「私もそうしたいって頭ではわかっているけど・・・。でもまた何かあったらあんな勢いで怒られるんだなって思うと怖くて前みたいに目標に向かって仕事できないよ。」

わかりやすくするために少々大げさなシーンにしていますが、まったく同じ立場の人が同じ部長に同じように怒られて褒められているのにその後これほど心の状態が違っています。

こういったシーンってよく見かけませんか?

このように2人のあの出来事に対する記憶の印象がまったく違っているということにお気づきかと思います。

A子は怒られた印象よりも褒められた印象の方が強く記憶として心に残っているみたいですね。しかし、B子は褒められた印象よりも怒られた印象の方が強く記憶に残ってしまいました。

ではなぜこれほど同じ人間なのに記憶の保管の仕方が違ってきているのでしょうか?

感の良い方はもうお気づきになられていると思います。

それはA子とB子の気質の違いです。

A子=楽観的気質

B子=悲観的気質

Aさんは楽観的な気質ですから、ネガティブなことよりもポジティブなことに意識が向きやすくなる傾向があります。

Bさんは悲観的な気質ですから反対にポジティブなことよりもネガティブなことに意識が向きやすくなる傾向があります。

この2人の気質の違いが同じ出来事を体験したにも関わらずまったく異なった記憶になってしまい、その記憶の印象が脳に保管されました。

誤解されたくないのでお話しておきますが、どんな場面でも楽観的な人がポジティブな印象しか記憶に残らないと言っているわけではありませんよ。いくら楽観的な人でも心の状況によりネガティブな印象が強くなることもあります。

それは悲観的な気質の方にも言えることです。いつでもどこでもネガティブな印象しか記憶に残らないということではないです。

このように人それぞれの記憶の仕方の違いは、気質がある出来事に対する印象を形作って、その形作ったものが記憶として脳に保管されていきます。

気質も出来事に対する記憶のとらえ方もみな違いますので当然、脳に保管される記憶もそれぞれ異なってくるというわけです。

この場合、Bさんは部長にすごい勢いで怒られてしまったことがトラウマとなってしまったのです。

先ほども言いましたが、Bさんが悲観的な気質だからトラウマになったわけではないですよ。

実はトラウマになってしまった最も重要な要素が隠されています

その重要な要素は後でお伝えしますね。

 

人の記憶はあいまいである

カウンセリングをしているとよくこんな会話を耳にします。

「お母さんは私が小学校2、3年の頃算数の問題が分からないたびに、『こんな問題を解けない子はお母さんの子じゃない。』『そんな出来の悪い子お母さん生まなきゃよかった。』ってよく言ってたよね。」

「なに適当なこと言ってんの、お母さんはそんなこと言った覚えはない。ちゃんと勉強しないと立派な大人にはなれない。とは言った覚えはあるけど・・・」

これは娘さんの覚えていることと、お母さんが覚えていることがまったく違っていますよね。どちらが正解なのか間違っているのかはわかりません。

もしかしたら、娘さんの思い過ごしかもしれませんし、お母さんは昔過ぎて本当のことを忘れてしまっているのかもしれません。

こういった会話って日常茶飯事であなたも心当たりありませんか?

Cさん「あのときお前はこう言ったよな」

Dさん「いや私は言ってない」

Cさん「絶対に言った、オレは鮮明に覚えている」

Dさん「そんなこと言った覚えはないよ」

こんな感じでね。

記憶ってこんな感じであいまいなことが多いのかもしれませんね。

でも、その記憶が正しいのか、間違っているのかはそんなに問題じゃありません。

それよりもある過去の出来事に対してどういったとらえ方をしていて、どういった印象を持っているのかが、今後のあなたの人生に大きく左右するほど重要になってきます。

言い直すとトラウマを克服していくために重要なことは

トラウマ=その記憶のどんな印象が強いのか

先ほどの親子がさっきのように会話を続けていても何の解決にもならないということは読者の方もお気づきだと思います。

それよりも娘さんがお母さんに対するトラウマで現在苦しんで辛い思いをしている事実をまずは知り理解してあげることが大切だと思います。

この場合、仮にお母さんが言っていることが正しかったとしても娘んさんは認めないでしょう。

なぜかというと、小学校2、3年の頃算数の問題が解けないときの母親の対応の仕方が、すごく不快な記憶として心に強くその印象が残ってしまっているからです。

また母親が「こんな問題を解けない子はお母さんの子じゃない。」「そんな出来の悪い子お母さん生まなきゃよかった。」と言ってないかもしれませんが、それに近いことは言っていたかもしれませんね。

ですから、トラウマを克服していくためには、その記憶が正しかろうが、間違っていようが関係ないんです。

それよりもその記憶に対するどんな印象を持っているのかが、とても重要になってきます。

 

3つの記憶の種類

記憶の種類にはこの3つの記憶があると私は考えています。

①すぐに思い出せる記憶

②がんばって思い出せる記憶

③どうしても思い出せない記憶

この3つの記憶の種類を見て「それはそうだ」「なるほど」「そんなこと知っているよ」って感じられた方も多いかもしれませんね。

だから言ったでしょ・・・。

すでに知っていることですよってね(笑)

 

①すぐに思い出せる記憶

この記憶はいつでも簡単に思い出せて意識で覚えている記憶です。おそらくいい出来事も嫌な出来事も忘れることがない記憶だと思います。

東京の池袋で食べたラーメンの味が忘れられない。

この服はユニクロで買った。

20歳の誕生日に彼氏とディズニーランドに行って楽しかった。

あの親友とは高校時代に知り合った。

中学時代は部活をやっていたが補欠で悔しかった。

大学のときに初めて告白をしてふられてショックだった。

社会人初日に遅刻して怒られた。

こんな感じで誰でもが、いつでもどこでも良かったことも思い出したくない嫌な出来事も思い出すことができる記憶です。

 

②がんばって思い出せる記憶

この記憶は普段思い出すことがほとんどなく忘れさられている記憶です。しかし、同窓会などで何十年ぶりに会ったときに色々と思い出しますよね。

例えば誰かの顔を見たときに

「そういえば、お前小学校3年生のときいたずらして先生に怒られて泣いたよな~」。

「お前すごかったよな~ずっと学年トップだったよな」

「お前確か体育祭のとき欠席が出て5種目出たよな」

「確かお前、土屋のこと好きだったよな」

こんな感じで同級生に会ったからこそこういった懐かしい、忘れ去られていた記憶を思い出すことができます。もし同級生に会っていなかったら、おそらく普段は思い出さないでしょう。

このがんばって思い出せる記憶は、カウンセリングセラピーをしていると普通にあることです。

心の問題に関連している質問をすると忘れ去られていたと思われる記憶がどんどん出てくることが多々あります。

その出てきた記憶が本人を苦しめている根本的なトラウマであることも多いです。

ですから、本人もまさかこんなことを思い出すとは思わなかったと言われることもあるくらいです。

またその思い出した記憶がまさか今までの自分の心を苦しめ、蝕んでいたなんて思いもしなかった。と言われる方もおられます。

 

③どうしても思い出せない記憶

この記憶は見ての通り、まったく思い出すことが不可能な記憶です。もうとっくに忘れてしまって何をしても何をやっても思い出すことが出来ない記憶ですね。

しかし、中には幼いとき両親からすごく酷い虐待を受け続けて育てられた方はその状況があまりにも辛すぎて脳が無意識のうちに自分を守るために「そんな酷い目にあっているのは自分ではない」と判断し、その記憶を心深くに沈めて永遠に出てこれないように抑圧する働きもあるということです。

このような場合そうやって無意識が「どうしても思い出せない記憶」として処理してしまうこともあります。

正確に表現すると無意識が「どうしても思い出させたくない記憶」になりますかね。

トラウマに苦しむ人

この記憶が今現在の自分を苦しめている心の奥に閉じ込められた記憶だったとしたら・・・

何で自分は突然死にたくなるのか?

何で突然不安が襲ってくるのか?

何で突然生きる希望が無くなりうつ状態になってしまうのか?

そんな見えないトラウマが影響して自分自身を苦しめているのかもしれませんね。

もし自分では自覚できない見えないトラウマが悪影響を及ぼしている可能性があるときは、自分の力では解決していくことは非常に困難ですので迷わず専門家の方に依頼することをお勧めします。

※この場合、発達性トラウマ、複雑性PTSD、解離性障害、解離性同一性障害(DID)の可能性もありますので、慎重さが必要になってきます。

 

トラウマレベルはどこ?

このようにトラウマを克服していくためには、自分がどこのレベルなのかを知ることも大切です。

①のすぐに思い出せる記憶レベルなのか?

②のがんばって思い出せる記憶レベルなのか?

③のどうしても思い出せない記憶レベルなのか?

①の場合は簡単に克服する可能性が極めて高いです。

また一概には言えませんが②と③の場合は信頼できるカウンセラーやセラピストの方の力を借りた方がいいかもしれませんね。

そしてトラウマを克服していくためにはフラッシュバックしたときや思い出したとき、どれくらい不快な気持ちにさせられるのか?といった不快レベルも関係してくることも頭に入れておいた方がいいでしょう。

 

トラウマになりにくい心の状態

ここではトラウマになりやすい記憶となりにくい記憶の違いということを語っていきますね。

よく考えてみたら不思議だと思いませんか?

同じくらいの超不快な出来事があったとしても、その記憶が後々引きずらないこともあるし、トラウマとなってしまい人生に大きなダメージを与えてしまう場合もあります。

もしあなたがトラウマになりにくい心の特徴を知っておけば、これからは長年そのことで苦しめられる可能性が極めて低くなってくるかもしれませんよ。

また思い出したくない嫌な記憶を思い出して、良い気分だったのに突然不快な気分にさせられることもなくなってくるでしょう。

これからお話することは、一般的に言われていることや私がカウンセリングの実践から得られたことを元に感じたことをそのままお伝えしていきます。

 

トラウマになってしまう3つの特徴

ここでは「トラウマになってしまう心の特徴」という話をしていますが、反対にここのポイントを知っておけば、トラウマになりにくい心の状態をキープすることも可能になっていきます。

そんな心の状態をキープできるとしたら、理想ですよね!

これからご説明するトラウマを瞬時に作ってしまう大脳の性質が立ちはだかりますで、あくまでもトラウマになりにくい心の状態とご理解いただけるとありがたいです。

私的にはある過去の出来事がトラウマになってしまう原因は、大きく分けて3つあると認識しております。

言い換えればトラウマになりにくい方法だとも言えます

一つは元々我々人間が持っている大脳の性質からくるものですね。

これは人間が元々持っているものですから、その性質に従うしかありません。

そしてあとの二つは私が今までカウンセリングやセラピーをさせていただく中で色々と発見したことです。

この2つの特徴こそがトラウマになりにくくするための最重要ポイントです。

 

大脳の性質にある

これは一般的に言われている我々人間の大脳がある衝撃的な思いもよらない出来事があるとどんな働きをしてしまうのか・・・?

ご存知の方も多いと思いますが、載せておきますね。

▼大脳の性質・・・感情を伴った出来事は一瞬の内に脳に記憶されてしまう。

言ってみれば、この大脳の性質こそがトラウマを作ってしまう正体と言えるのではないでしょうか・・・。

感情を伴った出来事があると一瞬のうちにその記憶がトラウマになってしまいます。

もちろん感情を伴うというのは、人それぞれ感じ方が異なってきますので個人差はあると思いますけどね。

この性質ばかりはいくらメンタルトレーニングをして心を強くしても、悩んでも解決できないので、あとは受け入れるしかないですね。

そして次からの2つは意識で対策できるポイントになります。

 

心の免疫力が弱っているとき

基本的に心の免疫力が弱っているとき、心の問題を起こしやすい状態と私は考えています。

皆さんもすでにご存知だと思いますが、通常の免疫力とは細菌やウイルスを撃退する力のことを言いますよね。

免疫力が弱ってくると細菌やウイルスに負けてしまい何かの病気になりやすくなってしまいます。

それを心の問題に置き換えて表現すると、感情が伴っている出来事が起こった場合、心の免疫力が弱っているときはトラウマになりやすいと推測できます。

ストレスで苦しんでいる女性

心の免疫力が弱っている状態=ストレスをためている

心の免疫力が弱る=トラウマになりやすい

体の問題と心の問題を例えると上記のようなことが言えるかもしれませんね。

反対にトラウマになりにくい心の状態をキープするのであれば、月並みではありますがストレスをちょこちょこ発散することもやはり大切っていうことですかね。

 

感情を抑圧したとき

ここの部分は感情が伴った出来事の最中やその直後又はその後のことを指しています。

分かりやすい例を挙げますね。

ある男性が二つの実験をしました。

出来事1
スーパーのレジに並んでいるとき、60代くらいのおばちゃんが突然割り込んできました。その男はモヤモヤしながらも自分の怒りの気持ちなどを抑え我慢して家に帰りました。

出来事2
その男が田舎道を車で右折しようとしたときに右からすごい勢いで、これまた60代くらいのおばちゃんが大声で「どけ~どけ~どけ~」と言いながら、自転車でこっちに向かってきました。その男は何もしていないのに怒鳴られたその怒りを言葉でぶつけました。

さて数日が経ち、その男性はここで実験を試みます。

どんな実験かというと、出来事1出来事2をそれぞれ思い出してみるという簡単な実験です。

では想像してみましょう。

思い出して不快な気分にさせられたのは、どっちの出来事だったと思いますか?

出来事1

ちなみにこの男性は出来事1を思い出したときはこう思ったそうです。

「何の悪気もなく割り込まれたことにイライラするし怒りを感じる。一言いってやればよかった!」

出来事2を思い出したときはこう思ったそうです。

「何か今考えると笑っちゃうな~」

もちろん人それぞれ感じ方が異なるので100%正解とは限りませんけどね。

素直な方は「そうか~自分の気持ちをそのまま言えばいいのか~」と感じられたかもしれませんが、上司に対するストレスを直接伝えてしまったら大変なことになりますからね(笑)

そのへんはご了承くださいね。

その後この男性は出来事2に対するイメージを変換して、その出来事を思い出しても何とも思わなくなりました。

このイメージを変換する方法はこの記事の中でお伝えしますのでお楽しみに・・・。

▼トラウマが重なると強化されてしまう

この男性の例は軽い程度のトラウマかもしれませんね。もし出来事1のようなことが数回起こってしまったら、おそらくこの男性は60代の女性に対して、酷く嫌悪感を持ってしまい、視界に入るだけでもイライラや怒り、憎しみが自然とわき上がってしまう可能性が高くなっていくでしょう。

こうなってくると日常生活で外出するときでもかなりのストレスを無意識のうちに感じてしまうかもしれませんね。

この例では1回の大きなトラウマというよりも、軽度のトラウマがいくつか重なっただけでもこのような心理状態に陥ってしまうこともありえるということです。

さて次はトラウマになりやすい方となりにくい方の最大のポイントをお伝えしていきますね。

もしかしたら、今までお話した中でこのポイントが一番重要かもしれません。

 

トラウマになりやすい方となりにくい方

今まで大脳の性質や心の免疫力そして、感情の抑圧といったテーマについてお話をさせていただきました。

では皆さんよ~く考えてみてください。

同じような人生体験をしたとしても、その記憶がトラウマになってしまう方とまったくトラウマにならない方が居るのは不思議だと思いませんか?

2004年開業以来、数多くのカウンセリングをさせていただく中で、どうやら私はトラウマになりやすい方となりにくい方の違いを発見したようです。

実はカウンセリングセラピーに来られる90%以上の方は、あることができていないことが多いんですね。

これは私個人の考えで大人限定とお考えください。

もっと深くお話をするとトラウマになりやすい方となりにくい方の違いはこれです。

トラウマになりやすい方=自己受容ができていない

トラウマになりにくい方=自己受容ができている

ここで私が言っているのは、いくら自己受容が出来ているからといってまったくトラウマにならないと言っているわけではありません。

自己受容(ありのままの自分を受け入れる)ができていない方と比べて、なりにくいとご説明していることをご理解していただけるとありがたいです。

(関連記事-トラウマになりにくい自己受容本当の意味を語る

 

トラウマを克服する方法

この記事を読まれている方は、克服する方法に一番興味を持っているのかもしれませんね。

トラウマを解消していくための私が使っている心のオペは、ざっと数えただけでも10個近くのセラピーテクニックがあります。

人それぞれ効果が違ってくることがありますので、私は意識的に引き出しを多く持つようにしています。

その中でも文字で伝わりやすいNLP(神経言語プログラミング)のセラピーテクニックの一つであるサブモダリティ-チェンジというやり方をご紹介したいと思います。

本当はNLP(神経言語プログラミング)のフォビア(恐怖症の治療)をご紹介したかったのですが、ちょっと文章では伝わりにくいのと私が使うフォビアは複雑な部分がありますので今回は控えさせていただきました。

脳の中がクリーニングされている図

 

NLPのサブモダリティ-チェンジ

我々人間は誰でもが記憶に対する内面的イメージを持っています。

その人が個々に持っている記憶に対する印象のイメージです。

例えば二人の女性がある合コンに行った時、ある一部の場面の記憶を思い出したとしましょう。

その場面としては、ある居酒屋で4対4の合コンという設定でN男がこの二人の女性にある言葉を投げかけました。

ある一部の場面の記憶に出てくる登場人物(N男M美、A子の3人です)

N男「M美ちゃんって、広瀬すずに似ているってよく言われない」

M美「似てますか~嬉しいです」

N男「A子ちゃんは、前田敦子に似てるよね」

A子「え~本当ですか~私あの人すごい嫌いなんですよ」

この会話がきっかけでA子は早く帰りたい衝動にかられてしまったのです。

そしてそれ以降、A子は「前田敦子に似ている」と言われることが嫌で二度と合コンに行けなくなってしまいました。

この合コンがちょっとしたトラウマになってしまったんですね。

※前田敦子ファンの方、悪者にして申し訳ありません。

しかし、M美は反対に「広瀬すず」と言われたことが相当嬉しかったのか、この合コンのことを思い出すとポジティブな気持ちになりました。

ですから、M美の場合はポジティブの内面的イメージになります。

ここで何が一番伝えたかったというと、この二人の女性が同じ合コンに参加して、同じようなことを言われたにも関わらずこの二人の合コンに対するイメージがまったく異なります。

この二人が合コンと聞いて真っ先に浮かんでくるイメージが内面的イメージです。

M美=広瀬すずに似ていると言われて嬉しがっている内面的イメージ

A子=前田敦子に似ていると言われて不快な気分になっている内面的イメージ

このA子の合コンに対する内面的イメージが不愉快だからこそ、それがトラウマに変わり、合コンを拒否するまでに発達してしまったと考えてもいいでしょう。

ですから、A子の場合はM美と正反対のネガティブな内面的イメージになります。

何となくこの内面的イメージをわかってくれましたか?

 

これからご紹介するNLPのサブモダリティ-チェンジのやり方は簡単です。

簡単にやり方をご説明するとトラウマとなっているあるいはフラッシュバックしてくる場面のイメージ画面を小さくしたり遠ざけたり、人物をアニメのキャラクターにしたり、実体験ではなく自分が自分の写真を見ているような視点に変えたりしていきます。

 

CAUTION

▼サブモダリティ-チェンジワークの重要なお知らせ(必ずお読みください)

トラウマは大きなことから中程度、小さいことまで色々とあります。

サブモダリティ-チェンジでトラウマを克服していくときは、過去の嫌な出来事を思い出さなければいけませんので、思い出しただけでも過呼吸がしたり、冷や汗や酷い動悸がしたときには直ちに停止してください。

もしそのような体を乱すような危険なトラウマがあった場合は、信頼できる専門家に診てもらうことをお勧めします。

ですから、ここで行うワークは小さいことに対して行っていくことを推奨しています。

特に発達性トラウマ、解離性障害(DIDも含む)、複雑性PTSDがある方は絶対に避けてくださいね。

このワークを行って何かの支障をきたしたとき、一切の責任は持てませんのですべて自己責任でお願いします。

 

これからいくつかのステップにわけてご紹介していきますね。

今回行っていくのは、文章では伝えにくいため視覚イメージのみご紹介させていただきますので、ご了承ください。

ちなみにこのワークは目を開けていても閉じていてもいいのですが、私的には閉じることをお勧めしています。

 

ステップ1

トラウマあるいはフラッシュバックしてくる過去の出来事を思い浮かべる。

その後、そのイメージに対して以下の質問に答えながら、一つ一つチェックしていきましょう。

①動画か静止画か?

②カラーか白黒か?

③鮮明かぼやけているか?

④自分からの距離は?

⑤イメージの場所(左右横、正面等)は?

⑥枠があるかないか?

⑦明るいか薄暗いか?

⑧イメージの中に自分は居るか居ないか?

 

ステップ2

8つの項目のチェックを終えたら、今度は①~⑧のイメージを一つ一つ変えてみる。

例えばこんな感じです。

②カラーか白黒か?

カラーだったら、白黒にしてみたり・・・

③鮮明かぼやけているか?

鮮明だったら、イメージをぼかしてみたり・・・

④自分からの距離は?

距離が30㎝くらいだったら、距離を10m、20mくらいにしてみたり・・・

このように一つずつ行っていきます。

そして、変換したイメージに対してどれくらい気分が変わるのかをチェックしていきしょう。

ちょっとだけ変わった

まあまあ変わった

かなり変わった

この3つでチェックしていけばいいと思います。

ここでのコツは必ず1つの項目を変換してチェックしたら、必ず最初のイメージに戻した方が効果的です。

 

ステップ3

ステップ2でチェックした、ちょっとだけ変わった、まあまあ変わった、かなり変わったの中でかなり変わった項目を選びます。

かなり変わったがなかったら、ちょっとだけ変わったでもまあまあ変わったでもOKです。

おそらくかなり変わったという項目は多くても3個くらいだと思います。

▼Aさんを例にとってお伝えしていきます

仮にAさんのステップ1のかなり変わった項目が以下の③と④の2つだったとします。

③鮮明かぼやけているか?

鮮明だったが、イメージをぼかしてみたらかなり変わった

④自分からの距離は?

距離が30㎝くらいだったが、距離を30mくらいにしてみたらかなり変わった

これが明確になったら、あとは簡単です。

ステップ1で思い浮かべたトラウマあるいはフラッシュバックしてくる過去の出来事を思い浮かべながら、そのイメージをぼかして、その次にイメージの距離を30㎝から30mに置き換える。

その後は、その変換したイメージを1分くらい固定した後に終了する。

そして5分くらい経過したら、最初に思い浮かべたトラウマのシーンを想像してみて、最初にイメージしたときの感じ方など、どんなところが違っているのかを確認する。

最初のイメージを思い浮かべてイメージが最初と変わったり、感じ方が変わったら成功です!

もしまたそのイメージがフラッシュバックしてきたら、思い出されるたびにかなり変わった項目だけを変換して繰り返し行っていくとトラウマから解消されることもあります。

Aさんの場合だったら、イメージのぼかしとイメージの距離を30㎝から30mにすることですね。

この記事では自分一人でも簡単にできてなおかつ安全な克服方法を掲載させていただきましたが、日常生活に関わる大きなトラウマを克服していくための心のオペを最後にご紹介しておきます。


▼トラウマに有効な心のオペ

幼少期のトラウマにはインナーチャイルドセラピー

恐怖症的なトラウマにはNLPのフォビア

トラウマに対応できるEFTタッピングセラピー


 

 

Left Caption
記事の担当者
この記事は代表の杉田義晴が長年のカウンセリング・セラピー経験と実績を元にして書いています。
カウンセラー杉田のプロフィール